Yahoo!広告を運用していると、「適切な運用方法が知りたい」「入札戦略や検索クエリーをどうすればいいか悩んでいる」という方も多いのではないでしょうか。
そこでおすすめなのが、Yahoo!広告が公式で推奨している運用方法「六連」です。六連は6つのステップから成り立っており、広告効果を向上させるために設計されているのが特徴です。
今回は、Yahoo!広告の運用方法「六連」について、その概要や活用方法を解説します。ぜひ、参考にしてみてください。
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公式が推奨する「六連」とは
「六連」は、Yahoo!広告の効果を最大化するための運用方法です。
下記の6つのステップで構成されており、それぞれが連続しながら効果を増幅させます。
- 基礎構築
- 最適入札
- 効果効率
- 拡大成長
- 最適表現
- 成果維持
参考元:Yahoo!広告の効果を上げるための運用手法「六連」のご紹介|LINEヤフー for Business
基盤構築
最初のステップ「基盤構築」では、機械学習による最適化を促進するアカウント基盤の確立を目指します。適切な予算配分によって配信不足を回避し、広告グループの集約で分散を防ぎます。
また、広告表示アセットを最適化してクリック率向上を図るなど、成果を生み出すための堅固な基盤を構築するのが特徴です。
最適入札
自動入札システムを活用し、効率の高い配信機会を逃さない戦略を展開するのが「最適入札」のステップです。
ここでは、広告目的に応じて適切な自動入札方式を選択し、学習期間後の成果を詳細に分析します。さらに、結果に基づいてPDCAサイクルを継続的に実施し、入札戦略の最適化を図ります。
効果効率
「効果効率」のステップでは、ターゲティングと検索クエリーの最適化を通じて、配信効率の向上を目指します。
リターゲティング技術を駆使して見込みユーザーへの訴求を強化し、同時に低効果キーワードの除外設定により無駄な配信を削減します。
拡大成長
新規ユーザー層へのリーチ拡大戦略を展開し、変動する市場ニーズに柔軟に対応するのが「拡大成長」のステップです。
ここでは、フレーズ一致や部分一致などの高度なキーワードマッチング手法を活用し、潜在的な高効果キーワードを発掘します。
また、必要に応じて予算配分やキーワード選定の見直しをおこない、インプレッション獲得の機会を増やしていきます。
最適表現
「最適表現」のステップでは、ユーザーの嗜好に合致したクリエイティブ戦略を展開し、広告効果の増大を図ります。
具体的には、検索クエリーを広告文に組み込んでユーザーの注目度を高めたり、広告表示アセットを拡充したりして、視認性を向上させます。
レスポンシブ広告技術を活用することで、クリエイティブの自動最適化を実現できることも特徴です。
成果維持
定期メンテナンスを実施し、持続的な成果向上を目指すのが「成果維持」のステップです。
ここでは、高パフォーマンスな広告の成功要因を分析し、その知見を他の広告キャンペーンに展開します。継続的な改善・最適化により、認知拡大と購買促進の相乗効果が期待できるでしょう。
六連のメリット
六連のメリットとして挙げられるのは、次の2つです。
- 機械学習の効果を促進してくれる
- 機能の併用により広告効果を最大化してくれる
それぞれ解説します。
機械学習の効果を促進してくれる
機械学習の潜在能力を最大限に引き出すことで広告パフォーマンスの飛躍的な向上を実現するのが、六連のメリットです。
その効果が顕著に表れた例として、オンライン教育分野のある企業がYahoo!広告で実践した事例があります。この企業では、アカウント構成をシンプル化して機械学習ベースの自動入札システムの効率を改善し、同時にターゲティング設定の精緻化によってより的確な広告配信を可能にしました。
総合的なアプローチの結果、コンバージョン獲得コスト(CPA)7%削減、コンバージョン数(CV)59%増加、クリック単価(CPC)も14%低下するという、極めて好ましい結果が得られています。
機能の併用により広告効果を最大化してくれる
多様な広告機能を効率よく組み合わせて相乗効果を生み出す点も六連のメリットです。
例えば、自動入札システムの評価手法や、マッチタイプの変更をおこなう前に導入すべき機能など、戦略的な知見を得ることが可能です。こうした機能の適切な連携と段階的な導入により、広告キャンペーンのパフォーマンスは飛躍的に向上します。
実際、六連を採用した広告主の間では顕著な成果が報告されており、平均するとコンバージョン数(CV)が25%増加し、同時にコンバージョン単価(CPA)が24%減少しています。これは、各機能の長所をうまく引き出し、それらを巧みに組み合わせることで達成された成果といえるでしょう。
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六連の活用方法
ここからは、六連の具体的な活用方法をそれぞれのステップごとに紹介します。
基盤構築
最初の「基盤構築」では、次の3点を押さえて活用することが重要です。
- インプレッション分散を防ぐ
- 広告表示アセットを設定する
- 機会損失を回避する
それぞれ解説します。
インプレッション分散を防ぐ
インプレッションの分散を防ぐことは、効果的な広告運用で重要な要素です。
特定の検索クエリーに対し、1つの広告グループのキーワードだけが反応する理想的な状態を「ユニーククエリー」といいます。
ユニーククエリーを意識したキーワード構成にするためには、次の2つの戦略が効果的です。
- 同じテーマや目的を持つキーワードを1つの広告グループにまとめ、クエリーの分散を防ぐ
- 不要なマッチを防ぐため、対象外キーワードを適切に設定する
これらの方法を組み合わせることで、広告の効率を高めて予算の無駄を減らし、より精度の高いターゲティングを実現できます。
広告表示アセットを設定する
広告表示アセットをうまく活用すると、広告の情報量と視認性が大幅に向上します。
上記のようにクイックリンク、テキスト補足、カテゴリ補足などの主要なアセットを組み合わせることで、広告の占有スペースが増加し、ユーザーの注目を集めやすくなるでしょう。
パソコンでは64%、スマートフォンでは27%ものクリック率の上昇が計測されているため、広告効果の著しい改善が期待できます。
画像引用元:STEP1 基盤構築|Yahoo!広告推奨運用手法「六連」|LINEヤフー for Business
機会損失を回避する
適切な予算設定をおこなって、機会損失を回避しましょう。
適切な予算設定がなされていないと機会損失の恐れがあるため、実際の利用可能金額と予算設定の整合性を慎重に確認することが重要です。十分な予算を確保すれば、広告の露出機会を最大化し、効果的なキャンペーン運営が可能となります。
また、適切な予算設定は、機械学習アルゴリズムの最適化にも寄与し、長期的な広告効果の向上にもつながります。
画像引用元:STEP1 基盤構築|Yahoo!広告推奨運用手法「六連」|LINEヤフー for Business
最適入札
次の「最適入札」のステップでは、次の3点を押さえて活用するのがおすすめです。
- 導入は順番に進める
- 評価は学習期間終了後におこなう
- 導入後に安定しない場合はメンテナンスをする
それぞれ解説します。
導入は順番に進める
自動入札の導入は、順番に進めるのが効果的です。
まずアカウント構造を整理してから導入し、一部のキャンペーンから始め、その結果を観察し調整します。成功を確認できたら、他のキャンペーンにも適用していきます。
また、商材や目的の異なるキャンペーン群ごとに導入時期をずらすことで、より細やかな最適化が可能です。
評価は学習期間終了後におこなう
評価は、学習期間が終了したあとにおこないましょう。自動入札は、設定した目標に対して効果を発揮するまでに一定の学習期間を要します。
この期間中、広告の配信結果は不安定になりがちで、大きな変動が見られる場合があります。そのため、効果を正確に評価するには、学習期間が完全に終了するまで待つことが重要です。
参考元:STEP2 最適入札|Yahoo!広告推奨運用手法「六連」|LINEヤフー for Business
導入後に安定しない場合はメンテナンスをする
導入後に安定しない場合はメンテナンスが必要です。
コンバージョンまたはクリックにつながらないクエリーの配信が増加した場合は、対象外キーワードの設定やキーワードの広告グループ分け、マッチタイプの見直しなどをおこないます。
一方、クエリーの配信が減少した場合は、配信キーワードの確認や設定した目標値の見直しをするとよいでしょう。
効果効率
3番目のステップ「効果効率」では、次の3点を押さえて活用することが重要です。
- インプレッション分散を防ぐ
- サイトリターゲティングを設定する
- 対象外キーワードを活用する
それぞれ解説します。
インプレッション分散を防ぐ
「効果効率」では、インプレッション分散を防ぎましょう。
類似したキーワードを整理したり、独自性のある表現を用いたりして検索結果の重複を減らし、各キーワードの表示機会を増やします。
同時に、ターゲット層に適した言葉選びと定期的な分析により、インプレッションの質を高めることがポイントです。
サイトリターゲティングを設定する
自動入札を活用したキャンペーンなど、サイトリターゲティング未導入のキャンペーンには必ず設定をしておきましょう。サイトリターゲティングを設定することで、意図したユーザー層への到達率が上昇します。
また、自動入札の仕組みを利用すれば、この戦略から得られる情報をもとにして自動で最適な調整がおこなわれます。
対象外キーワードを活用する
対象外キーワードを活用することで、関連性の低い検索結果への広告表示を防げます。
これにより、無駄な広告費を削減しつつ、WEBサイトの内容に即した検索に絞って広告を掲載できます。定期的にキーワードメンテナンスを実施するのがおすすめです。
画像引用元:STEP3 効果効率|Yahoo!広告推奨運用手法「六連」|LINEヤフー for Business
拡大成長
「拡大成長」では、次の3つのポイントを押さえて活用するとよいでしょう。
- 目的にあわせた手法でリーチ拡大を実行する
- 拡張マッチタイプを活用する
- 拡大後は定期的にメンテナンスをおこなう
それぞれ解説します。
目的にあわせた手法でリーチ拡大を実行する
リーチ拡大を効果的に実行するため、目的にあわせた手法を選択することが重要です。
主な手法として、キーワード拡張、オーディエンス拡大、広告フォーマットの多様化などがあります。
目的にあわせて各手法の特性を活かしながら柔軟に戦略を組み立て、定期的な見直しと最適化をおこなうとよいでしょう。
拡張マッチタイプを活用する
「部分一致」と「フレーズ一致」の拡張マッチタイプを効果的に使用して、広告のリーチを大幅に拡大することも可能です。
画像引用元:STEP4 拡大成長|Yahoo!広告推奨運用手法「六連」|LINEヤフー for Business
「完全一致」に設定しているキーワードを「部分一致」や「フレーズ一致」に変更することで、予想外の関連検索にも広告を表示する機会が生まれます。
これにより、新たな潜在ユーザー層の開拓が可能になるでしょう。
拡大後は定期的にメンテナンスをおこなう
リーチ拡大後は、キーワードとクリエイティブの定期的なメンテナンスが重要です。
キーワードに関しては、検索クエリーを分析し、不適切なものを対象外キーワードとして登録します。同時に、新たに広がった検索クエリーにあわせてクリエイティブを最適化することも欠かせません。
定期的なメンテナンスによって、キャンペーンの効果を維持・向上させられます。
最適表現
5つ目のステップ「最適表現」では、次の3つのポイントを押さえた活用がおすすめです。
- レスポンシブ検索広告の運用方法を理解する
- 検索クエリーとクリエイティブの関連性を高める
- 広告表示アセットを効果的に使用する
それぞれ解説します。
レスポンシブ検索広告の運用方法を理解する
レスポンシブ検索広告の運用方法を理解しておくとよいでしょう。
レスポンシブ検索広告では、最初から上限のアセットを入稿し、そのあとも継続的に最適化をおこなうのが、効果的な運用のポイントです。
例えば、15件のアセットを入稿すれば、広告1本あたりのインプレッション数とクリック数を最大化できる傾向があります。
画像引用元:STEP5 最適表現|Yahoo!広告推奨運用手法「六連」|LINEヤフー for Business
これにより、ユーザーのデバイスサイズに適した広告を自動的に配信し、検索語句との関連性を高めることが可能です。
検索クエリーとクリエイティブの関連性を高める
検索クエリーとクリエイティブの関連性を高めることは、広告効果を最大化するうえで重要な方法です。
広告のタイトルや説明文にユーザーの検索意図に沿ったキーワードを効果的に組み込み、広告の視認性とクリック率を向上させます。
特にタイトルに検索クエリーを含めることは、ユーザーの関心を引き付けてクリック率を大幅に向上させる効果があります。
広告表示アセットを効果的に使用する
広告表示アセットの効果的な活用は、検索広告の成功に不可欠です。
アセットの入稿本数を増やしたり、拡張クイックリンク設定をおこなうことで広告パフォーマンスを最大限に向上させられます。
成果維持
最後のステップ「成果維持」では、次の3つのポイントを押さえておきましょう。
- 定期的にキーワードのメンテナンスを実施できているか
- キーワードのメンテナンスや新しい検索クエリーに対応できているか
- 定期的なクリエイティブのメンテナンスを実施できているか
それぞれ解説します。
定期的にキーワードのメンテナンスを実施できているか
キーワードのメンテナンスを定期的におこなうことは、広告キャンペーンの効果を維持し、向上させるために重要です。
ユーザーの行動は常に変化しているため、既存のキーワードの効果を定期的に評価し、パフォーマンスの低いキーワードの最適化や除外、新しいキーワードの追加が欠かせません。
キーワードのメンテナンスや新しい検索クエリーに対応できているか
キーワードメンテナンスや新しい検索クエリーに対応することも大切なポイントです。
検索クエリーレポートを定期的に分析し、新たなトレンドや需要を示す検索語を特定しましょう。同時に、関連性の低い検索クエリーに対しては、除外キーワードを設定して広告費用の無駄を防ぐ必要もあります。
定期的なクリエイティブのメンテナンスを実施できているか
広告の魅力を維持し、効果を最大化するには、クリエイティブのメンテナンスが不可欠です。
広告文、ヘッドライン、説明文、拡張機能などのクリエイティブ要素を定期的に見直し、最新のトレンドや季節性、キャンペーン目標にあわせて更新するとよいでしょう。
リスティング広告の運用でお困りではないですか?
このようなお悩みをお持ちではないですか?
- 代理店に依頼しているけど現状の費用対効果に満足できていない
- レポートの提出や効果改善のための提案がもっと欲しい
- 小さなことでも遠慮なく相談できる担当者がいい
- 予算内でもっと効果をあげたい
まとめ
今回は、Yahoo!広告の公式推奨運用手法「六連」について詳しく解説しました。
基盤構築から成果維持まで、6つのステップを通じて広告効果を最大化するアプローチは、多くの広告主に実践的な価値を提供しています。
各ステップを丁寧に実践し、継続的な改善を重ねることで、Yahoo!広告の効果的な運用が可能です。ぜひ、この「六連」の考え方を取り入れてみてください。