WEB広告を運用するうえで多くの広告運用者がつまづきがちなのが「タグ」です。まず広告配信の成果を正確に測るためには、タグに関する理解が欠かせません。
本記事では、広告運用者がつまづきがちなタグについて、種類や仕組みなどの基本知識をわかりやすく解説していきます。
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目次
タグとは?
はじめに「タグ」とは一般的にHTMLタグを指します。WEBページのソースコードにタグを組み込むことで、文字の装飾や画像の挿入などをおこなうことができます。
WEB広告のタグは、広告の効果測定や機能の埋め込みに不可欠です。このWEB広告タグを組み込むことで、訪れたユーザーの情報を収集したり、特定の数値を計測することが可能となります。そして、目的に応じてさまざまな種類のWEB広告タグがあります。まずは、適切なタグを追加してWEB広告の運用や効果測定に活用することが重要です。
タグの種類について
広告運用の代表的なタグの種類は、以下の2つです。
- コンバージョン計測タグ
- リターゲティングタグ
では、それぞれ解説していきます。
コンバージョン測定タグ
まずコンバージョン測定タグです。広告配信の際に、商品の購入など目的となるユーザーの行動を測定するために埋め込むタグのことです。
広告の運用において、どれだけの成果を上げたかを把握することはとても重要です。コンバージョン測定タグを使うことで、数値として成果を可視化します。そして、広告の費用対効果の分析やPDCAサイクルに役立てることができます。
リターゲティングタグ
次にリターゲティングタグ。広告配信手法の「リターゲティング」に必要なタグです。この「リターゲティング」とは、一度サイトを訪れたことがあるユーザーに対して再び広告を表示することを言います。
自社サイトにリターゲティングタグを設置すると、ユーザーのブラウザごとにCookie(クッキー)というデータが保存されます。このCookieにより、広告を表示する際にユーザーの過去のサイト訪問履歴に基づいた広告が配信される仕組みとなります。
そのため、ユーザーの過去の興味関心や行動に合わせたターゲティングが可能となります。そして、効果的な広告配信を実現します。
※関連記事:リターゲティングとリマーケティングの違いとは?設定方法から運用ポイントまで解説
タグを設置する際の注意点
タグを設置する際の注意点は、以下の4つが挙げられます。
- 間違ったタグを使用していないか
- タグ発行時の設定が間違っていないか
- 設置ページと設置箇所が合っているか
- 正しく動作しているか確認する
それぞれの注意点を詳しく解説します。
間違ったタグを使用していないか
まず間違ったタグを使ってしまうと、タグが正しく動作しません。それにより、目的とするデータを取得できない可能性があります。
タグは広告アカウントごとに自動的に生成されます。ですが、タグをコピーしてWEBページに貼り付ける際には、貼り付け先やタグのコピー元を間違えないよう細心の注意を払いましょう。
また、広告の計測タグは各広告アカウントごとに発行されます。そのため、別の広告アカウントのタグを使い回すことはできません。
タグ発行時の設定が間違っていないか
次にタグを発行する際に、設定を誤ると意図したタグが正しく発行されません。
また、タグの設置に誤りがあると正しく動作しないため、正確な計測や広告効果の確認ができなくなってしまいます。発行されたタグをWEBページに設置する際には、タグが正しくコピーされるように慎重に作業をおこないましょう。
設置ページと設置箇所が合っているか
続いてタグの設置において、設置ページと設置箇所が合っているかという点も重要なポイントです。
例えば、コンバージョン測定のタグの場合。申し込み完了画面などのいわゆる「サンクスページ」に設置します。誤ったページにタグを設置してしまうと、実際に成果が発生していなくてもコンバージョンとして誤ってカウントされてしまうため、注意が必要です。
また、タグによってHTMLファイルのどこに記述するのか設置箇所が決まっています。タグの埋め込み位置が適しているのかの確認もしておきましょう。
正しく動作しているか確認する
最後にタグを設置したら、正しく動作するか確認を実施します。
例えば、設置後の動作確認には、実際に広告をクリックしコンバージョンが正しくカウントされているかを確認する方法があります。ただし、タグを設置した直後はデータ反映までに時間がかかる場合があります。そのため、しばらく時間をおいてから確認するようにしましょう。
タグマネジメントツールでもっと便利に!
タグの管理には、「タグマネージャー」と呼ばれるツールの利用がおすすめです。代表的なタグマネジメントツールは、GoogleタグマネージャーとYahoo!タグマネージャーです。
※関連記事: Googleタグマネージャー(GTM)とは?仕組みと導入メリットを解説
タグマネジメントツールには、以下のようなメリットがあります。
- タグを一括管理できる
- 共通タグの設置でミスが軽減できる
- タグの追加や削除のスピード化
- ABテストなど詳細データの収集ができる
- ページ表示の時間を短縮できる
それぞれのメリットを解説します。
タグを一括管理できる
タグマネジメントツールを使用すると、タグを一括管理できます。これにより、煩雑になりがちなタグ管理の手間を軽減することが可能です。
また、どのページにどのタグが設置されているのかを簡単に把握できます。そのため、ページ数の多いWEBサイトでの広告運用もスムーズにおこなえます。
共通タグの設置でミスが軽減できる
タグマネジメントツールでは、ページごとにどのタグを設置するかを設定できます。これにより、各ページには、共通タグを設置するだけで作業が完了します。
すべてのページに同じタグを埋め込むため、設置するタグの種類を間違える心配がありません。
タグの追加や削除のスピード化
タグマネジメントツールを使用することで、タグの追加や削除が効率的におこなえます。HTMLファイル内のタグを編集・削除する必要がなく、すべての作業はツール内で完結します。
また、WEBサイトの更新担当者と広告運用担当者が分かれている場合。タグマネジメントツールを利用することで担当者の連携がスムーズにおこなえるメリットがあります。
例えば、WEBサイトの担当者は最初に共通タグを設置するだけで、その後の運用は基本的に広告担当者だけで実施できます。業務効率化のうえでもタグマネジメントツールの使用はおすすめです。
ABテストなど詳細データの収集ができる
タグマネジメントツールを使用することで、複数パターンの広告文や広告画像をランダムに表示して効果を測定するABテストなどが実施できます。これにより、詳細なデータ収集が可能です。
タグマネジメントツールでは、スクロールなどのユーザーの操作に関する情報も把握できます。ユーザーの操作に応じたタグの実行も可能です。そのため、よりユーザーの目に留まりやすい広告を効果的に配信できるでしょう。
ページ表示の時間を短縮できる
タグマネジメントツールのメリットの一つに、WEBページの表示を高速化できる点があります。WEB広告のタグには「同期タグ」と「非同期タグ」があり、非同期タグを採用することで表示速度の向上が期待できます。非同期タグは、WEBページの表示と広告の読み込みが独立して行われるため、広告の読み込みが遅れてもページ表示には影響しません。
一方、同期タグは両者が連動しており、広告に問題があるとページ表示も止まってしまう恐れがあります。そのため、ユーザー離脱を防ぐためにも非同期タグの利用が推奨されます。さらに、サーバーダイレクト方式のタグマネジメントツールを活用すれば、ブラウザへの負荷を軽減しつつ、複数タグの同時実行が可能となり、より高い表示速度とWEBサイト全体のパフォーマンス向上が期待できます。
タグなども含めて御社の運用担当者の方と協力して解決します
- 現状の費用対効果に不満
- 社内にマーケティングの知識がなく、強化が思うように進まない
- 担当者の退職や異動でリソースが不足し、業務が滞りがち
- 将来的には、自社内に知見を蓄積し、持続的な成長を目指したい
上記お悩みを専門コンサルタントが解決いたします。
まとめ
今回はWEB広告運用で欠かせないタグについて、設置する際の注意点やタグマネジメントツールのメリットと併せて解説しました。
タグは広告の成果を正確に測るうえで大事な要素です。ただし、間違ったタグを使用したり、正しい場所にタグが設置できていなかったりすると、正確なデータを取得できません。本記事で紹介したような注意点はタグの設置で大切なポイントとなりますので、今後の運用時にぜひ意識してみてください。
また、タグマネジメントツールの活用により、タグの一括管理やページ表示の高速化が可能になります。特にWEBサイトの更新とWEB広告の運用担当者が分かれている場合など、担当者間の連携がスムーズになるなど、業務効率にもつながります。
ぜひ適切なタグ設定と、広告運用の最適化にお役立てください。