Xアカウントを効果的に運用したいけれど、どこから手をつければよいかわからないという方も多いのではないでしょうか。X アナリティクスは、データに基づいたアカウント改善のヒントが満載の強力な公式ツールです。
本記事では、X アナリティクスの基本的な見方から重要な指標の解説、具体的な分析方法。そして、成果につなげる活用術までを、初心者にもわかりやすく徹底解説します。
X アナリティクスの基礎を学び、自社アカウントの効果的な運用戦略を立てましょう。
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目次
X アナリティクスとは?
本項目では、Xアナリティクスの基本的な定義や、X運用においてデータ分析が重要なのか。そして、利用条件である「Xプレミアム」について詳しく解説します。
- X運用でデータ分析が重要な理由
- 「Xプレミアム」はさらに高度な分析が可能
まずは、Xアナリティクスの基礎知識を深め、その重要性を理解していきましょう。
Xアナリティクスでできること徹底解説
Xアナリティクスを活用することで、投稿(ポスト)の成果測定からフォロワーの動向把握まで、多岐にわたるデータ分析が可能です。
具体的には、どの投稿がどれだけ見られたかを示す「インプレッション」。ユーザーが投稿にどれだけ反応したかを示す「エンゲージメント」。そして、アカウントをフォローしてくれている人々の属性や活動時間などを把握できます。
データを読み解くことで、より効果的なアカウント運用戦略を立案できるようになるでしょう。
Xの運用でデータ分析が重要な理由
まず、X運用においてデータ分析が重要な理由は、客観的な事実に基づいて戦略を立て、改善策を実行できる点にあります。
どの投稿が多くのユーザーに届き、どのような内容が好反応を得られたのか。これらを数値で把握することで、成功パターンや改善点が見えてきます。
例えば、特定のハッシュタグをつけた投稿のインプレッションが高い。あるいは、画像付き投稿のエンゲージメント率がよい。といった傾向をつかめれば、今後の投稿内容に反映できるでしょう。
データ分析は、限られたリソースのなかで最大限の効果を出すための羅針盤です。これは、継続的なアカウント成長に不可欠なプロセスです。
Xアナリティクスの利用には「Xプレミアム」への登録が必要
2025年現在、Xアナリティクスを利用するためには「Xプレミアム」への加入が必須となっています。
無料アカウントでも個々のポストのインプレッションなどを確認できます。しかし、詳細なデータ分析や過去データの閲覧といった機能は、Xプレミアムユーザー限定です。
Xプレミアムにはいくつかのプランがあります。基本的な「プレミアム」プランでもアナリティクス機能は利用可能です。もし、詳細なデータに基づいた戦略的なアカウント運用を目指すのであれば、Xプレミアムへの加入を検討しましょう。
X アナリティクスの使い方と画面の見方
さて、X アナリティクスを効果的に活用するためには、まずその使い方と主要な画面の見方を把握することが重要です。本項目ではXアナリティクスの基本的な使い方を解説します。
- パソコンブラウザからのアクセス方法
- スマートフォンアプリからの確認方法
- アカウント概要と期間別パフォーマンスの読み方
- 投稿・オーディエンス・動画分析の見方
基本的な操作方法と画面の見方をマスターすることで、スムーズなデータ分析への第一歩を踏み出せるでしょう。
パソコンブラウザからのアクセス方法
まず、パソコンのWEBブラウザからアクセスするには、Xへのログインが必要です。
ログインが済んだら画面左側の「プレミアム」を選択します。そのあと、「アナリティクス」をクリックすれば、分析画面に移動できます。
もしも、該当のメニューが表示されていない場合。「https://x.com/i/account_analytics」にアクセスすることで、アナリティクスを確認できます。
従来はログイン後、「アナリティクス」をクリックすれば、ホーム画面が表示されました。しかし、使用しているブラウザやアップデート状況で、確認できない場合があります。
確認できない場合は、上記のURLからアクセスするのが確実です。
スマートフォンアプリからの確認方法
次に、スマートフォンアプリでもXアナリティクスのデータを閲覧できます。
はじめに、アプリ上でプロフィール画面を開きます。次に、「プレミアム」>「アナリティクス」と選択すると、アナリティクスの確認が可能です。
パソコン版のようにアカウント全体の詳細な分析や、期間を指定したデータ抽出は難しくなります。ですが、外出先などで確認したい場合に役立つでしょう。
アカウント概要と期間別パフォーマンスの読み方
Xアナリティクスの「概要」にアクセスすると、「アカウントの概要」が表示されます。ここでは、画面上部でデータの集計期間を選択可能です。
初期状態では「インプレッション数」の推移が示されます。「セカンダリデータを選択」から「いいね」や「エンゲージメント」などの他の指標を重ねて表示できます。
グラフの下部には集計期間の以下の項目も確認可能です。
- 認証済みのフォロワー数
- インプレッション数
- エンゲージメント率
- エンゲージメント数
- プロフィールへのアクセス数
アカウント全体の活動状況や成長トレンドを、指定した期間ごとに簡単に把握できます。さらに、集計期間を「過去3ヵ月間(3M)」や「過去1年間(1Y)」などに設定。グラフや数値を分析することで、期間ごとのパフォーマンス傾向も把握できます。
投稿・オーディエンス・動画分析の見方
Xアナリティクスでは「概要」タブの他に、より詳細な分析が可能なタブがあります。
- オーディエンス
- コンテンツ
- 動画
まず「オーディエンス」タブでは、フォロワーや投稿に反応したユーザーの年齢・性別・国といった情報。特にアクティブな時間帯などを確認できます。
次に「コンテンツ」タブでは、指定した期間の各投稿に関するインプレッション数・いいね数・返信数・リポスト数などを一覧で確認できます。
パフォーマンスが高かった投稿を比較検討し、反応のよいコンテンツの傾向を把握するのに役立ちます。各投稿をクリックすれば、さらに詳細なポストアクティビティの確認も可能です。
そして「動画」タブでは、投稿した動画の再生数や総再生時間などを分析できます。どのような動画が最後まで視聴されやすいかなどを把握し、動画コンテンツの改善に役立てましょう。
X アナリティクスの主要指標と確認方法
本項目では、Xアナリティクスでチェックすべき主な指標と確認方法を解説します。
- インプレッション
- リーチ数
- エンゲージメントとエンゲージメント率
- クリック数
- フォロワー数
主要指標を読み解くことで、アカウントの現状把握や課題発見。そして、改善策の立案につなげることができます。
1.インプレッション
インプレッションとは、作成した投稿がX上でユーザーのタイムラインや検索結果などに表示された合計回数を指します。
この数値が高いほど、多くのユーザーの目に触れる機会があったことを意味します。しかし、必ずしも投稿内容が読まれたり、理解された回数を示すわけではありません。
インプレッション数は、投稿の露出度や認知度を測る基本的な指標として用いられます。Xアナリティクスの「ポスト」タブや個別の投稿アクティビティで確認できます。他の指標と合わせて見ることで、投稿の効果を判断する手がかりとなります。
2.リーチ数
リーチ数とは、投稿が実際に何人のユニークユーザーに表示されたかを示す指標です。
インプレッションが「表示された延べ回数」であるのに対し、リーチは「表示された人数(アカウント数)」を指します。つまり、ある1人のユーザーが同じ投稿を3回見た場合。インプレッションは3ですが、リーチは1とカウントされます。リーチ数を見ることで、投稿がどれだけのユーザー層に届いたのか、拡散度合いを把握できます。
2025年5月現在、Xアナリティクスの標準機能では「リーチ数」が明確に表示される箇所はありません。ですが、下記数式でおおよその数値を計算できます。
【計算式】
インプレッション数 ÷ フォロワー数 × 100 = リーチ数
例:フォロワーが5,000人おり、500インプレッションを得た場合
500 ÷ 5,000 × 100 = 10%
正確な数値を把握したい場合は、Xアナリティクス以外の分析ツールを使用しましょう。
3.エンゲージメントとエンゲージメント率
エンゲージメントは、以下のようなユーザーが投稿に対しておこなった具体的なアクションの総数を指します。
- いいね
- リポスト
- 返信
- 投稿内のリンクやハッシュタグ、プロフィール名、画像や動画のクリック
- 投稿の詳細表示
このエンゲージメント数が多いほど、投稿内容がユーザーの興味関心を引き、何らかの反応を促したことを示します。
一方、エンゲージメント率は、エンゲージメント数をインプレッション数で割り、100をかけてパーセンテージで表したものです。
エンゲージメント数 ÷ インプレッション数 × 100 = エンゲージメント率%
エンゲージメント率が高いほど、表示された回数に対してユーザーの反応を得られた投稿であったと評価できます。
4.クリック数
クリック数は、投稿に含まれるさまざまな要素がユーザーによってクリックされた回数を示す指標です。具体的には、以下の行動によってカウントされます。
- 投稿内に記載されたURLリンクのクリック数
- プロフィールページへのクリック数
- ハッシュタグのクリック数
- 画像や動画などのメディアクリック数
例えば、WEBサイトへの誘導を目的とした投稿であれば「リンクのクリック数」が重要指標となります。アカウントへの興味喚起を促すなら「プロフィールのクリック数」が参考になります。
クリック数は、ユーザーが投稿内容に対してどの程度具体的な関心を持ち、さらなる情報を求めて行動したかを示す重要な手がかりです。
5.フォロワー数
フォロワー数は、自身のアカウントをフォローしているユーザーの総数です。
Xアナリティクスのホーム画面では、7日間~1年間のフォロワー数の増減が表示されます。これにより、アカウントの成長度合いを把握できます。
特定期間にフォロワーが急増または急減した場合。その原因となった投稿やイベント、外部要因などを分析することで、今後のフォロワー獲得戦略やリスク管理に役立ちます。
継続的にフォロワー数の推移を追跡することは、アカウント運用の方向性を測るうえで重要です。
Xアナリティクスを使った分析テクニック
本項目では、Xアナリティクスを用いて具体的な課題や改善のヒントを見つけ出す分析テクニックを解説していきます。
- ポストアクティビティでの反応分析
- オーディエンス分析
これらの分析テクニックを駆使することで、よりデータに基づいた効果的なアカウント運用戦略の立案が可能になります。
ポストアクティビティでの反応分析
ポストアクティビティでの反応分析とは、個々の投稿がどのような成果を上げたのかを詳細に確認し、その要因を探る分析手法です。
Xアナリティクスでは、各投稿のインプレッション数、エンゲージメント数、エンゲージメント率などを一覧で比較できます。
まず、これらの数値が高い投稿と低い投稿をリストアップし、それぞれの投稿内容を比較検討します。例えば「インプレッションが高い投稿には特定キーワードが含まれていた」「質問形式の投稿は返信が多い」などです。
投稿への反応を分析することで、今後どのような投稿がユーザーに響きやすいのか、成功パターンや改善すべき点を発見し、コンテンツ戦略の精度を高められます。
オーディエンス分析
オーディエンス分析は、自身のアカウントをフォローしているフォロワーや、投稿に反応してくれたユーザーの属性や興味関心を把握するための分析です。
Xアナリティクスの「オーディエンス」タブでは、以下の項目を確認できます。
- フォロワーの性別
- 年齢層
- 居住地域
- 言語
- アクティブな時間
オーディエンス情報からは、自社がターゲットとしたい層と実際のフォロワー層に乖離がないかを確認したり、投稿スケジュールの最適化につなげたりできます。
分析結果をもとにアカウントを改善する方法
本項目ではXアナリティクスで分析したデータをもとに、アカウントの課題を改善する方法を解説します。
- 反応のよい投稿の共通点を見つける
- 投稿タイミングを調整する
- 改善後の反応を見ながら改善していく
これらのステップを通じて、データに基づいた継続的なアカウント改善を実現しましょう。
1.反応のよい投稿の共通点を見つける
まず過去の投稿データから、インプレッション数やエンゲージメント数、エンゲージメント率が高かった投稿に共通する要素を見つけ出すことは、アカウント改善の第一歩です。
例えば、お役立ち情報や最新ニュースなど反応の良かった投稿の共通点をリストアップし「なぜユーザーに響いたのか?」を考察することで、今後のコンテンツ作成の「勝ちパターン」を発見できます。
アナリティクスのデータはスプレッドシートなどにエクスポートし、投稿内容と数値を照らし合わせながら分析すると、より客観的に傾向をつかみやすくなります。
2.投稿タイミングを調整する
次に、フォロワーがX上で特にアクティブな曜日や時間帯を把握できたら、データに基づいて投稿タイミングを調整することも重要な改善策です。
多くのフォロワーがオンラインになっている時間帯であれば、投稿がタイムラインに表示される機会が増えます。それにより、インプレッション数やエンゲージメント数の向上が期待できます。
例えば、平日の昼休みや通勤時間、夜のリラックスタイムなど。これらがアクティブな時間帯として特定された場合、それらの時間帯を狙って予約投稿機能を活用するのも有効です。
ただし、ターゲット層のライフスタイルによって最適な時間は異なります。そのため、自社アカウントのフォロワーデータに基づいて判断することが肝心です。また、一度調整したあとも、定期的に効果測定をおこない、必要に応じて再度調整していく必要があります。
3.反応を見ながら改善していく
実施した改善策が実際に効果を上げているのかどうかを、再度Xアナリティクスで確認し、仮説検証を繰り返しながら継続的にアカウントを改善する姿勢も重要です。
「画像付き投稿を増やした」場合、投稿のエンゲージメント率が以前と比較して向上したか、インプレッション数に変化はあったかなどをデータで検証します。効果が見られればその方向性を継続・強化。もし期待した成果が得られなければ、別の仮説を立てて新たな改善策を試みましょう。
検証と改善を繰り返すことで、徐々にアカウントのパフォーマンスは向上していきます。それにより、データに基づいた効果的な運用体制が確立されていきます。
Xアナリティクスを用いた目的別の分析方法
Xアナリティクスをより効果的に活用するためには、アカウント運用の具体的な目標を設定しましょう。本項目では、改善目的ごとの活用方法を解説します。
- フォロワーを増やしたいとき
- エンゲージメントを高めたいとき
- WEBサイトへの流入を増やしたいとき
- ポストの拡散力を改善したいとき
目的別分析を実践することで、より戦略的なアカウント運用が可能になります。
1.フォロワーを増やしたいとき
まずフォロワー数を増やしたい場合。Xアナリティクスでは特に「プロフィールへのアクセス数」とそのアクセスからの「フォロー率」に注目します。
インプレッションやエンゲージメントが高い投稿からプロフィールへ遷移するユーザーが多い傾向があります。そのため、まずは魅力的な投稿でアカウントへの興味を持ってもらいましょう。
次に、プロフィールへのアクセス数は多いもののフォローにつながっていない場合。プロフィール内容に改善すべき点がないかを検討します。アカウントの魅力やフォローするメリットが明確に伝わるようなプロフィールになっているかを見直しましょう。
2.エンゲージメントを高めたいとき
次に、投稿へのエンゲージメントを高めたい場合。個々の「エンゲージメント数」と「エンゲージメント率」を分析します。
具体的には、ユーザーに質問を投げかける形式の投稿。ほかには、共感を呼ぶコンテンツなどがエンゲージメントを高める傾向にあります。また、フォロワーがアクティブな時間帯に投稿することも、エンゲージメント獲得の機会を増やすうえで重要です。
リポストや返信といった、双方向のコミュニケーションを促す投稿の意識も効果的でしょう。
3.WEBサイトへの流入を増やしたいとき
続いて、Xの投稿から自社のWEBサイトへの流入を増やしたい場合。Xアナリティクスでは「リンクのクリック数」および「リンクのクリック率(リンククリック数 ÷ インプレッション数)」を重要視しましょう。
分析内容としては、どの投稿が多くリンククリックを獲得できたのか、どのような要素がクリックを促したのかなどです。
また、リンクの見せ方もクリック率に影響を与えます。そのため、さまざまなパターンを試して効果を比較検証することが重要です。A/Bテストなどを実施し、最適な誘導方法を見つけ出しましょう。
アナリティクスを活用する以外で、WEBサイトへの流入を増やしたい場合は「X広告マネージャー」によるキャンペーンも効果的です。
関連記事「X広告マネージャーの効果的な使い方と出稿方法を徹底解説」では、X広告マネージャーの基礎からわかりやすく解説していますので、合わせてご覧ください。
4.ポストの拡散力を改善したいとき
最後に、投稿の拡散力を高め、より多くのユーザーに情報を届けたい場合。Xアナリティクスでは「リポスト数」と、リポストによって広がったインプレッションに注目します。
どのような内容の投稿がリポストされやすいのかを分析するのですが、一般的に、有益な情報や共感を呼ぶ内容などの、他の人も共有したくなる投稿がリポストされやすいと言われています。
また、インフルエンサーや関連性の高いアカウントにメンションをつけたり、リポストを促す一言を添えることも効果的です。
さらに、リポストだけでなく「いいね」の数も拡散の初期段階の指標として重要です。多くの「いいね」が集まる投稿は、アルゴリズム的にも好まれます。結果としてインプレッションが増加し、リポストされる機会も増える可能性があります。
まとめ
Xアナリティクスは、感覚的な運用から脱却し、データに基づいた戦略的なアカウント運営をおこなう上で不可欠なツールです。最初は難しく感じるかもしれませんが、ひとつひとつの指標の意味を理解し、基本的な分析方法を試していくうちに、きっとアカウント運用のヒントが見えてくるはずです。
本記事で紹介した内容を参考に、ぜひ今日からXアナリティクスを活用し、アカウント運営にお役立てください。