本記事では、リスティング広告の競合分析をする方に向けて、オークション分析レポートの機能や確認方法、競合分析する際の活用方法を解説します。
リスティング広告は競合他社の出稿状況や市場の変化に左右されやすい特性があります。そこで活用したいのが、Google広告に備わっている「オークション分析レポート」です。
オークション分析レポートは自社の広告だけでなく、競合他社の掲載状況まで分析できるとても便利なツールです。この機会にぜひ活用してみてください。
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目次
オークション分析レポートとは
オークション分析レポートとは、Google広告やGoogleショッピング広告において、同じオークションに参加した競合の投稿結果を分析できる機能です。
オークション分析レポートを活用するメリットは2つあります。
- 競合の出稿状況を把握し比較できる
- 自社の強み・弱みを把握できる
それぞれ解説します。
競合の出稿状況を把握し比較できる
1つ目は、競合の出稿状況を把握し比較できることです。
オークション分析レポートでは、同じオークションに参加した競合のインプレッション、ページ上部への表示割合、上位表示掲載率などを把握できます。
これらのデータを比較することで、新たな施策の実施や今後の打ち手が見えてきます。
自社の強み・弱みを把握できる
2つ目は自社の強み・弱みを把握できることです。
例えば、ターゲットキーワードにおいて、自社のページ上部表示率が競合よりも高い場合は広告効果を最大化できているといえます。
一方、自社のページ上部表示率が競合より低い場合は、原因分析と改善によってページ上部表示率を伸ばすことが可能です。
このように、オークション分析レポートは自社広告の強みと弱みを客観的に把握できます。
オークション分析レポートで使われる主な指標
オークション分析レポートで使われる主な指標は6つあります。
- インプレッションシェア
- 重複率
- 優位表示シェア
- 上位掲載率
- ページ上部表示率
- ページ最上部表示率
それぞれ解説します。
インプレッションシェア
インプレッションシェアは、実際の広告表示回数を表示される可能性があった回数の推定値で割った割合です。
インプレッションシェア=表示回数÷表示される可能性があった回数
例えば、1,000回広告が表示される可能性があり、実際は400回しか表示されなかった場合のインプレッションシェアは以下のように算出します。
400÷1,000×100=40%
インプレッションシェアの数値が高ければ、競合よりも高い頻度で広告が表示されていることを意味します。
競合と比較してインプレッションシェアが低い場合は、入札価格の引き上げや広告文、バナーなどを見直すことで広告の競争力が高まります。
重複率
重複率は、同じオークション内において自社と競合他社の広告が同時にインプレッションを獲得した割合です。
例えば、競合他社の重複率が70%の場合、自社の広告で獲得した表示回数の70%は競合他社と同じタイミングで表示されていることを意味します。
重複率の高い競合他社は自社と似たようなターゲットに広告を配信している可能性が高いので、競合他社の広告文や訴求点を参考にすると自社広告の改善につながります。
優位表示シェア
優位表示シェアは、自社の広告が競合他社の広告より上位に掲載された割合、または自社の広告のみが掲載された割合です。自社の優位表示シェア率が高いほど自社の広告が優位に表示されていることを意味します。
競合他社よりも優位表示シェア率が低い場合は、競合の広告を比較して対策を考えたり、他のキーワードをターゲットにするのが有効です。
上位掲載率
上位掲載率は、自社よりも競合他社の広告が上位に表示された割合です。
例えば、競合他社の上位掲載率が60%の場合、自社と競合他社が同時に獲得した広告表示回数の60%は競合他社のほうが上位に掲載されることを意味します。
上位掲載率が高くなるに連れ広告パフォーマンスが低下するため、入札価格や広告文の見直し、キーワードの再選定を検討しましょう。
ページ上部表示率
ページ上部表示率は、広告が検索結果ページの上部に掲載された割合です。
検索結果ページの上部とは、オーガニック検索の自然検索結果の上部に掲載される枠を指します。
なお、検索結果画面の上部に表示される広告枠はで4枠までとなっています。
ページ上部表示率はスマートフォンやパソコンのデバイスにより上部掲載の割合が異なるので、「デバイス別」に確認しましょう。
ページ最上部表示率
ページ最上部表示率は、広告がページの最上部に表示された割合です。
ページ上部表示率は自然検索結果ページの上部1?4位のいずれかに対し、ページ最上部表示率は掲載位置がページの最上部だった場合のみを意味します。
オークション分析レポートの確認方法
オークション分析レポートは4つの確認方法があります。
- キャンペーン単位での確認方法
- 広告グループ単位での確認方法
- キーワード単位での確認方法
- レポートエディタでも作成が可能
それぞれ解説します。
キャンペーン単位での確認方法
Google広告管理画面にログインして、左側のメニューにある「キャンペーン」を選択します。続いて、分析したいキャンペーンのチェックボックスをオンにすると表示されるバナーから「オークション分析」をクリックしましょう。
オークション分析レポートが生成されます。検索とショッピングどちらかのみのキャンペーン、または広告グループを選択した場合は、対応するオークション分析レポートが表示されます。
対象期間を選択し、分類から分析したい期間やデバイスを設定します。
「検索」または「ショッピング」を選択します。(任意)
広告グループ単位での確認方法
Google広告管理画面にログインして、左側のメニューにある「広告グループ」を選択します。続いて、分析したい広告グループのチェックボックスをオンにし、「オークション分析」をクリックしてください。
キャンペーン単位の確認方法同様に、期間や分類の選択をします。
キーワード単位での確認方法
Google広告管理画面にログインして、左側のメニューにある「キーワード」を選択します。続いて、分析したいキーワードを選択して「オークション分析」をクリックします。
キャンペーン単位の確認方法同様に、期間や分類の選択をします。
レポートエディタでも作成が可能
Google広告管理画面にログインして、「分析情報とレポート」から「レポートエディタ」をクリックします。「競合確認性 」>「オーディション分析・検索」を選択します。
デフォルト表示は「表」形式のため、折れ線グラフなど好きなグラフに設定してください。集計期間を変更します。
折れ線グラフの場合、指標は2つまで選べますが、1つにしたほうが見やすくなります。
オークション分析レポートの活用事例
オークション分析レポートの活用事例を参考にして、効果的な広告戦略を実施しましょう。
広告の掲載順位が下がってしまった場合
クリック単価が上昇した場合
クリック率やコンバージョン率が下がってしまった場合
それぞれの詳細を説明します。
広告の掲載順位が下がってしまった場合
広告の掲載順位が下がってしまった場合は、オークション分析で「ページ上部表示率」または「ページ最上部表示率」を確認しましょう。
また、「広告プレビューと診断」を利用すれば、実際の検索結果画面で自社の広告がどの位置に表示されているか把握できます。
広告管理画面より、「ツールと設定」>「広告プレビューと診断」をクリックします。広告プレビューと診断ツールへ画面が切り替わるので、「調べたいキーワードを入力」>「プレビューを選択」をクリックします。
赤枠内は実際の検索結果と同じ画面が表示されます。デバイスはパソコン、モバイル、タブレットから選択できます。
掲載順位が下がる要因は広告ランクの低下が考えられます。広告ランクは「入札単価×品質スコア」で決まるため、入札単価を強めるか品質スコアの改善を検討しましょう。
クリック単価が上昇した場合
クリック単価が上昇した場合は「インプレッションシェア」を確認しましょう。複数の競合が参入すると競合のインプレッションシェアが高まり、クリック単価が上がりやすくなります。
このような場合は、競合が少ないキーワードを再選定することも検討しましょう。
クリック率やコンバージョン率が下がってしまった場合
クリック率やコンバージョン率が下がってしまった場合は「重複率」と「上位掲載率」を確認しましょう。
重複率が高く、上位表示されている競合を比較分析することで、クリック率やコンバージョン率を改善できるようになります。
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- レポートの提出や効果改善のための提案がもっと欲しい
- 小さなことでも遠慮なく相談できる担当者がいい
- 予算内でもっと効果をあげたい
まとめ
オークション分析レポートの機能や確認方法、競合分析する際の活用方法を解説しました。
オークション分析レポートを利用することで競合の動向や自社の強み・弱みを把握して、適切な施策を打てるようになります。
ぜひ、今後の広告運用に活用してみてください。