WEBサイトや広告キャンペーンの効果を測定する際に重要な指標となる「コンバージョン率(CVR)」。これは、訪問者がどれだけ目的の行動を取ったかを示す大切な数値であり、WEBサイトや広告運用に欠かせない要素です。
しかし、なかには「コンバージョン率という言葉を聞いたことがあるけど、言葉の意味がわからない」「活用方法や計算方法が知りたい」そういった方も多いかもしれません。特にマーケティングに不慣れな方にとっては、この指標がどのように役立つのかイメージしづらいこともあります。
そこでこの記事では、コンバージョン率の意味や活用方法、計算式などを初心者にもわかりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。
目次
コンバージョン率(CVR)とは
コンバージョン率は、WEBサイトの改善策を考える際に重要な指標です。
しかし、WEBマーケティングの初心者の人は「コンバージョン率(CVR)」と「コンバージョン(CV)」の違いがわからない人も多いかもしれません。
ここでは、「コンバージョン率(CVR)とコンバージョン(CV)の違い」と「コンバージョン率を求める重要性」を確認しましょう。
コンバージョン(CV)
「コンバージョン(CV)」とは、ユーザーがWEBサイト上で特定のアクションを完了することを指します。
具体的には、サイトの目的に応じた行動を取ってもらうことで、ECサイトでの「商品購入」やサービス紹介ページでの「資料請求」などがコンバージョンの一例です。コンバージョンの種類は、ビジネスやサイトの目的によってさまざまです。
例えば、コンバージョンには以下のような行動が含まれます。
【コンバージョンの例】
- 商品やサービスの購入
- 資料請求の完了
- お問い合わせの送信
- 資料のダウンロード
- メルマガ登録や会員登録
- 見積もり依頼
- セミナーやイベントへの参加申し込み
- 無料体験やトライアルの申し込みなど
いずれの場合も、コンバージョンとはユーザーが期待する行動を取ることをいいます。
コンバージョン率(CVR)
「コンバージョン率(CVR)」とは、WEBサイトや広告に訪れたユーザーのうち、実際にコンバージョン(CV)を達成した人の割合を示す指標です。コンバージョン率を把握することで、サイトや広告がどれだけ効果的に目的を達成しているかを数字で把握できます。
例えば、100人の訪問者がいるなかで5人が商品を購入した場合、コンバージョン率は「5%」です。コンバージョン率が高いということは、訪問者が期待通りに行動していることを意味し、サイトや広告がユーザーのニーズにマッチしていることを示しています。
一方でコンバージョン率が低い場合は、訪問者はいるものの、期待する行動がなかなか起きていないことを示しています。この場合、コンテンツやデザイン、ユーザー体験の改善などが必要です。
このように、コンバージョン率を定期的に確認し、改善点を見つけ出すことが欠かせません。
コンバージョン率を求める重要性
コンバージョン率を求めることは、WEBサイトや広告の効果を正確に評価するためにとても重要です。
アクセス数や閲覧数だけでは、そのサイトが本当に目的を達成しているかどうかを判断することはできません。なぜなら、どれだけ多くのユーザーがサイトに訪れても、実際に購入や資料請求などの具体的な行動を取っていなければ、ビジネスの成果には結びつかないからです。
コンバージョン率を知ることで、訪問者がどの程度目的の行動を取っているのかを数値化でき、その結果をもとにサイトのパフォーマンスを改善していくための指針が得られます。
さらにコンバージョン率は、さまざまなマーケティング施策の効果を比較する際にも役立ちます。複数のキャンペーンや広告を展開している場合、どの施策がより効果的かをコンバージョン率で判断し、効果の高い施策にリソースを集中させることが可能です。
コンバージョン率を把握することで最適な戦略を立て、無駄を省いた効率的なマーケティングが実現します。
CVR(コンバージョン率)の計算方法
コンバージョン率は、WEBサイトや広告のパフォーマンスを評価するために欠かせない指標です。コンバージョン率を効果的に活用するためには、具体的にどのように計算するのかを知っておくことが重要です。
ここでは、CVRの計算方法について詳しく説明し、さらにコンバージョン率の基準や平均値にも触れていきます。
コンバージョン率の計算方法
コンバージョン率を計算することは、WEBマーケティングの基本的なスキルの一つです。
コンバージョン率を正確に出すことによって、自社のWEBサイトや広告がどれだけ効果的に機能しているかを測ることができます。
それでは、具体的な計算方法を見ていきましょう。コンバージョン率の計算式はとてもシンプルです。
「コンバージョン率(%)=コンバージョン数÷サイトへの訪問者数(セッション数)」
この式で使われる「コンバージョン数」とは、訪問者が実際に目的の行動を取った回数のことです。
例えば、100人の訪問者がいて、そのうち5人が商品を購入したとします。この場合、コンバージョン数は5、訪問者数は100人になります。ここでいう訪問者数は、サイトを訪れたユーザーの総数のことです。この場合のコンバージョン率は5%となり、訪問者のなかで5%の人が実際に購入という行動を取ったことを示しています。
このように、コンバージョン率を計算することで、WEBサイトや広告の効果を数字で確認することが可能です。コンバージョン率が高ければ高いほど、訪問者がサイトに魅力を感じ、目的の行動を取りやすいことを意味します。
逆に、コンバージョン率が低い場合は、内容やデザイン、ユーザー体験を見直す必要があるかもしれません。さらに、コンバージョン率を他の時期や施策と比較することで、どのアプローチがより効果的かを判断する手助けにもなります。
このように、コンバージョン率は単なる数字ではなく、WEBサイトや広告の成功を測るための重要な指標です。計算方法を理解することで、マーケティング施策の改善や戦略の見直しに役立てていきましょう。
コンバージョン率の基準や平均値
コンバージョン率の基準や平均値を理解することは、WEBサイトや広告が業界の標準と比べてどのような位置にいるかを知るために重要です。
まず、一般的なコンバージョン率の平均値は、業界やビジネスの種類によって大きく異なります。例えば、ECサイトでは平均的なコンバージョン率が2%から3%程度と言われています。これは、100人の訪問者のうち約2人から3人が商品を購入するということです。
一方でBtoB(企業間取引)の場合は、より高いCVRが期待できることもありますが、逆に特定のニッチな業界では、1%を切ることも珍しくありません。
業界別のコンバージョン率を理解するために、参考値を見てみましょう。
業界 | CVR平均の中央値 |
外食・デリバリー | 9.8% |
教育機関のサイト | 5.8% |
ECサイト | 5.2% |
企業向けサービス | 3.5% |
これらの数字はあくまで参考値であり、自社のWEBサイトや広告の目標に応じて異なることがあります。また、特定の施策やキャンペーンによってCVRが一時的に上昇したり低下することもあるため、長期的にトレンドを観察することが重要です。
このように、コンバージョン率の基準や平均値を知ることで、自社のWEBサイトや広告がどのような位置にいるのかを把握し、必要な改善策を見つけることができます。業界の参考値と照らし合わせて自社の強みや弱みを把握し、次のアクションにつなげていきましょう。
コンバージョン率を上げる方法
コンバージョン率を向上させることは、ビジネスの成長に直結します。では、具体的にどのような方法でコンバージョン率を上げることができるのでしょうか?
ここでは、初心者にもわかりやすい方法をいくつかご紹介します。
- ターゲットを理解する
- WEBサイトの使いやすさを向上させる
- 魅力的なコンテンツを提供する
- 明確な行動喚起(CTA)を設置する
- A/Bテストをおこなう
1. ターゲットを理解する
まずは、自社のビジネスのターゲットを明確に理解することが重要です。ターゲットとは、自社の提供する商品やサービスを利用する可能性の高い顧客層のことです。
誰が商品やサービスを必要としているのか、その人たちが何を求めているのかをリサーチしましょう。具体的なデータを集めることで、より深くターゲット顧客のニーズを把握することができます。
例えば、アンケートやインタビューを通じて直接意見を聞くことも有効です。これにより、潜在的な顧客が何を重視しているのか、どのような情報を求めているのかが見えてきます。ターゲットが明確であれば、その人たちに合わせたコンテンツ作成や提案をおこないやすくなります。
さらに、メッセージや広告を効果的にカスタマイズすることで、彼らの興味を引く可能性が高まり、結果的にコンバージョン率の向上につながるでしょう。
2. WEBサイトの使いやすさを向上させる
ユーザーがWEBサイトを訪れた際に、スムーズに目的の情報にアクセスできるようにすることも重要です。
訪問者がWEBサイトで感じるユーザーエクスペリエンスは、コンバージョン率に直結します。特に、ナビゲーションのシンプルさやページの読み込み速度などが使いやすさに大きく影響を与えます。
例えば、サイト内のリンクをわかりやすく配置したり、必要な情報がすぐに見つけられるようなデザインに変更したりすると効果的です。
さらに、モバイルデバイスからのアクセスも増えているため、スマートフォンやタブレットでも使いやすいレスポンシブデザインを採用することが重要です。
使いやすいWEBサイトは、訪問者が迷わずに目的の行動を取りやすくし、最終的にはコンバージョンにつながる可能性が高まります。
3. 魅力的なコンテンツを提供する
ユーザーが興味を持つコンテンツを提供することは、コンバージョン率を上げるためにとても重要です。コンテンツは、顧客とのコミュニケーションを図る手段であり、彼らの心に響くものでなければなりません。
これにはブログ記事、動画、インフォグラフィックスなど、さまざまな形式があります。それぞれの形式には独自の特長があり、ターゲットに応じて適切なものを選ぶことが大切です。
例えば、製品の使い方やお客様の声を紹介した動画を作成することで、ユーザーに実際の価値を伝えることができます。魅力的なコンテンツは、ユーザーの関心を引きつけ、行動を促す力があります。
4. 明確な行動喚起(CTA)を設置する
行動喚起(CTA)とは、ユーザーに具体的な行動を促すメッセージのことです。
例えば、「今すぐ購入!」や「無料で登録する」などの文言が該当します。CTAは目立つ位置に配置し、ユーザーがクリックしたくなるようなデザインや文言を考えましょう。明確なCTAがあることで、ユーザーは次に何をすべきかを理解しやすくなります。
5. A/Bテストをおこなう
A/Bテストとは、異なるバージョンのWEBページや広告を比較して、どちらがより効果的かを調べる手法です。
例えば、ボタンの色やテキストを変えてみることで、どちらがより多くのクリックを得られるかを測定します。このプロセスを繰り返すことで、徐々にコンバージョン率を向上させるための最適な要素を見つけられます。
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まとめ
今回は、コンバージョン率の言葉の意味から計算方法、基準や平均値、そしてコンバージョン率を向上させる具体的な方法まで幅広く解説しました。
コンバージョン率は、WEBサイトや広告キャンペーンの効果を測るうえで重要な指標です。高いコンバージョン率は、訪問者が求める情報や価値をしっかりと提供できている証拠です。
特に、ターゲットを理解し、使いやすいWEBサイトを構築することがコンバージョン率を上げるための基本です。コンバージョン率の向上は一朝一夕には実現しませんが、継続的な改善を通じて確実にビジネスの成長につなげることができます。
ぜひ、今回の内容を参考にして、自分のWEBサイトや広告のコンバージョン率を見直し、改善に取り組んでみてください。