生活に欠かせないツールとなったソーシャルネットワーキングサービス(SNS)。日常の友人や知人への連絡から、ビジネスシーンでの利用、さらには行政手続きまでおこなえる機能を備えた媒体もあり、生活インフラの一つといっても差し支えないほど日常生活に浸透しています。
今回は2024年最新のSNSの利用状況をまとめました。ご覧いただいたうえで、マーケティングを検討している企業さまの参考になれば幸いです。
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目次
日本国内の主要SNSユーザー数ランキング
日本国内の主要SNSユーザー数のランキングは次のとおりです。
ランキング | SNS媒体名 | ユーザー数 | 更新日 |
1 | LINE | 9,700万人 | 2024年3? |
2 | YouTube | 7,120万人 | 2023年5月 |
3 | X(旧Twitter) | 6,650万人 | 2023年12月 |
4 | 6,600万人 | 2023年11月 | |
5 | TikTok | 2,700万人 | 2023年9月 |
6 | 2,600万人 | 2019年3月 |
すべてのSNS媒体が、利用者を定期的に公開しているとは限りません。そのため、ここでは、確認が取れた最新の更新日を右に記載しています。
またSNSは情報のアップデートが激しく、ユーザー数も日々変化しているため、上記の数字はあくまでも参考として確認するとよいでしょう。
総務省の調査からわかる日本人のSNS利用の傾向
総務省が毎年発表している通信利用動向調査では、インターネットの利用やテレワークの導入だけでなく、SNSの利用動向も公表しています。
ここからは、令和5年通信利用動向調査から、SNSの利用動向を見ていきましょう。
令和5年のSNS利用動向(個人)
SNSを利用経験がある個人の割合は、すべての年代で前年度と変わらずほぼ横ばいの結果になっています。
しかしながら、5年前の令和元年のデータと比較するとその差はその差は一目瞭然です。
参考(左図):総務省|令和5年通信利用動向調査の結果
参考(右図):総務省|令和元年通信利用動向調査の結果
まず全体のSNS利用状況は、令和元年では69%でしたがこの5年で11%も増加。現在では80.8%となっています。
また80歳以上のSNS利用率も5年前は42.8%と50%に満たない数値でしたが、現在では52.6%と10%も増加しています。
SNS媒体の利用傾向
令和5年の各SNS媒体の利用傾向を確認してみると、LINEの利用率は10代?60代までの全年代で94.9%と最も高く、他のSNS媒体と比べても利用者の多さが突出していることがわかります。
年代別で見てみると、10代?30代では95%以上がLINEを利用していると回答しており、生活に欠かせないツールであることが裏付けられています。
引用元:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
LINE以外のユーザー同士の交流などを目的とする純粋なSNS系サービスでは「Instagram」が56.1%、「X(旧Twitter)」が49.0%、「Facebook」が30.7%と続いています。
5年前の令和元年調査結果と比べると、調査結果に変動が見られます。令和元年の調査では、「X(旧Twitter)」が38.7%、「Instagram」が37.8%、「Facebook」が32.7%となっているためです。
引用元:令和元年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
この5年間で、Instagramの利用率は令和元年度調査結果からすべての年代で増加し、「X(旧Twitter)」の利用率を追い越しました。対照的にFacebookの利用率は、すべての年代で減少しています。
LINEのユーザー数・特徴
LINEとは、LINEヤフー株式会社が運営・開発するコミュニケーションアプリです。メッセージや通話などが手軽にできることから多くの人に利用されています。
LINEのユーザー数は2024年3月時点で9,700万人となっています。これは、LINE広告の公式サイトにて公開されています。
LINEユーザーの利用傾向
総務省が毎年調査している「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、LINEは全年代で幅広く利用されていることがわかります。
引用元:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
令和5年度の調査結果ではアンケートの回答者のうち約94.9%で利用経験のある媒体として公表されています。特に20代での利用が最も高く、その割合はなんと99.5%。
出典:LINEのユーザーはどんな人? – LINEキャンパス
男女別に見てみると女性のほうがやや利用率が高い傾向があるようです。職業別に見てみると、会社員が最も多く利用されており、次いで主婦や学生の利用が続きます。
LINEの特徴
LINEは、日本で最大級のユーザーを抱える通信アプリで、老若男女問わず多くの人が利用しています。行政サービスの手続きにもLINEを取り入れる自治体が現れ、社会的な通信インフラの一つとしても活用されています。そのため、企業が広告出稿を考えるにあたっては、その圧倒的なリーチ数が魅力です。
ビジネス向けのアカウントであるLINE公式アカウント(企業アカウント)を作成することで、友達登録済みのユーザーにダイレクトに広告を配信して、商品やサービスを訴求できるのが大きな強みとなっています。
ただし、LINE公式アカウント(企業アカウント)として運用する場合は、メッセージの送信数によって、有料となるため注意が必要です。また、LINE APIと自社サービスを連携させると、ユーザーにパーソナライズされた情報配信や、双方向のコミュニケーションを図ることもできるようになります。
YouTubeのユーザー数・特徴
YouTubeはGoogke社が運営する世界最大の動画共有サービスです。Think with Googleの2023年10月に公表された記事によると、国内の18歳以上のユーザー数は、7,120万人と公表されています。
YouTubeユーザーの年齢層
引用元:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
総務省が公表している「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査結果」によると、YouTubeの利用率は全体で87.6%。そのうち、10代?40代の利用率は90%以上となっており、人気のSNSであることが確認できます。
引用元:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
しかしながら、YouTubeへの書き込み・投稿する人の割合は全体のわずか3.9%。多くの人は投稿者ではなく閲覧者としてYouTubeを楽しんでいることがわかります。
YouTubeの特徴
YouTubeとはGoogle社が運営する動画投稿を主としたSNSサービスです。
他のSNSサービスに比べ幅広い年代のユーザーに支持されているのが特徴で、50代以上の利用率も66.3%と高くなっています。
動画の長さは最大12時間、1本あたりの容量も256GBまで投稿ができ、コンテンツも音楽・ゲーム実況、スポーツ、子供向け番組などジャンルがとても豊富です。
そのため、今までは長尺の横型動画が主流でしたが、2021年に短時間で縦型動画の「YouTubeショート」サービスが提供開始されると、ショート動画の投稿・視聴も増加しました。
Google社が提供しているサービスであることから、SEOにも強く企業広告としても注目されています。
X(旧Twitter)のユーザー数・特徴
Xは、140文字以内の短文でコミュニケーションをするSNSです。もともとはTwitter社が運営していましたが、実業家のイーロン・マスク氏が買収し、2023年4月に社名がXになりました。
Xのユーザー数は、非上場企業のためIRなどでの開示義務がないため、正確な数字はわかっていません。ただ、2017年10月にTwitterジャパンで公開された月間利用者数は4,500万人となっています。
また「X広告認定代理店」に開示されたセミナーデータによると、2023年10月時点で、Xのユーザー数は6,650万人を超えていると言われています。
X(旧Twitter)ユーザーの年齢層
引用元:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
総務省が公表している「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査結果」によると、X(旧Twitter)の利用率は全体で49.0%。そのうち、20代の利用率が81.6%と最も高く、利用率が低い傾向のある60代も19.6%の人が利用していることから、幅広い年齢層の人々に利用されていることが確認できます。
引用元:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
X(旧Twitter)rへの書き込み・投稿の利用率も、13.6%と他のSNSに比べて高いのも特徴の1つです。
X(旧Twitter)の特徴
X(旧Twitter)の特徴は「今、起きていること」をすぐにキャッチして投稿できる、リアルタイム性と拡散力です。ユーザーのつぶやきを「リツイート」することで、次々にツイートが拡散します。
事件や自然災害発生時には、多くの情報がX(旧Twitter)上で流れ、必要な人に必要な情報を届けることが可能です。
一方で、拡散力が強いがゆえに、炎上の危険性が他のSNSよりも高い媒体なので情報の発信には気を付ける必要があります。
匿名性で世の中の出来事や企業の商品やサービスに対して本音でつぶやくことができるため、企業のマーケティングリサーチにも向いています。
Instagramのユーザー数・特徴
InstagramはMeta社が運営する画像投稿を主としたSNSサービスです。日本のInstagramのユーザー数は6,600万以上(2023年11月時点)となっています。実はこの数値は、公表されたものではありません。
2023年11月に日本で開催された「Meta Marketing Summit Japan 2023(Online))で法人代表の味澤氏のプレゼンのなかで「国内のInstagramの利用者数(日本の月間アクティブアカウント数)は、2019年に公表した3,300万人から4年間で、倍以上に広がっています」と発表されたことからInstagramのユーザー数として認知されています。
Instagramユーザーの年齢層
引用元:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
総務省が公表している「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査結果」によると、Instagramの利用率は全体で56.1%。そのうち、10代・20代の利用率が70%を超えています。
また他のSNS媒体に比べて女性のユーザー数が多く、男性の利用率が48.8%に対し、女性の利用率が63.6%と性差によって約15%の差があるのも特徴の1つです。
引用元:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
Instagramへの書き込み・投稿の利用率も21.5%と、LINEに次いで高いのも特徴の1つです。
Instagramの特徴
画像や短い動画を投稿することにフォーカスしたSNSで、ユーザーは画像や動画のビジュアルへの意識が高いという特徴があります。
#(ハッシュタグ)で検索することで、同じ#(ハッシュタグ)が付けられた投稿を一覧で見ることができるため、同じ興味や関心を持つユーザーに効果的に訴求できます。
日本のInstagramのユーザーは、#(ハッシュタグ)の活用やストーリーズの視聴が他国と比べて高いのが特徴です。
関連記事:総務省|令和5年通信利用動向調査の結果
Facebookのユーザー数・特徴
FacebookはInstagramと同じMeta社が運営する、実名登録・1人1アカウント制が特徴のSNSです。マーク・ザッカーバークにより2004年に設立され、全世界でのユーザー数が32億9,000万人(2024年9月時点、デイリーアクティブ利用数)とずば抜けて多いのも特徴の1つです。
日本のFacebookのユーザー数は、2,600万人(2019年7月時点:月間アクティブユーザー数)となっています。
Facebookユーザーの年齢層
引用元:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
総務省が公表している「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査結果」によると、Facebookの利用率は全体で30.7%。そのうち、30代・40代の利用率が40%と特に高いのが特徴です。一方で10代の利用率はわずか10%、20代でも28%と若年層の利用率が低くなっています。
Facebookの特徴
日本の若年層で、Faccebookの利用率が低い理由の1つとして、Facebookは実名登録であることが挙げられます。InstagramやX(旧Twitter)のように匿名での投稿が不可であることから、実名登録に抵抗がある若年層には拡散しにくいのではないかと考えられます。
またFacebookは実名登録と詳細なユーザー情報により、細かいターゲティング広告ができることからビジネス目的で利用する人が多いことも理由として挙げられます。このことから、多くが学生生活を送る10代での利用率が低くなるのは仕方のないことかもしれません。
TikTokのユーザー数・特徴
TikTokは、中国のByteDanceが運営する、縦型短尺動画を投稿・共有するアプリです。スマートフォンから閲覧する人が多く、以前は音楽系コンテンツを主としていました。現在では日常のおもしろ動画やライフハック動画などが人気で、コンテンツの幅も広がりを見せています。
日本のTikTokのユーザー数は2700万人となっています。実はTikTokのユーザー数は2019年2月に960万人と公開されて以来、公にはされていません。
パートナー会社にのみ概算のアクティブ数を公開しており、2023年9月時点では2,700万人と4年前に比べて3倍以上にも増えています。
TikTokユーザーの年齢層
引用元:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
総務省が公表している「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査結果」によると、TikTokの利用率は全体で32.5%。
10代の利用率が最も高く、70%の人が利用経験ありと回答しています。20代も52%とInstagramと同じく若年層の利用率が高いのが特徴です。
一方で、30代以降になると利用率は低下し、50?60代になると20%程度にまで減少します。
TikTokユーザーの特徴
総務省のデータを見てもわかるように、TickTokは若年層を中心に支持を集めています。TikTokでアップロードできる動画は、15秒または60秒と短尺動画が中心でしたが、2021年のバージョンアップにより最大3分間の動画作成が可能となっています。
またTikTokはアプリ内での動画編集機能が充実しているのも特徴の1つです。アプリ内で動画編集・投稿が完結できる手軽さも、若年層から支持を得られている理由の1つです。
一方で、TikTokの利用に年齢制限や禁止令を出した国や地方自治体もあるため、今後の動向を注意深く見守る必要があるSNS媒体です。
その他のSNSユーザー数・特徴
総務省が挙げた主要SNS媒体以外にも、国内では次の3つのSNS媒体が多くの人に利用されています。
- note
- Threads
それぞれのユーザー数とその特徴を見ていきましょう。
note
noteはクリエイターが文章や画像、音声、動画を気軽に投稿してユーザーがそのコンテンツを楽しみ、応援することができるSNSです。
クリエイターのコンテンツの販売機能や定期購読マガジン、サークル機能などクリエイターが創作活動を継続できるようサポートできる仕組みが用意されています。
2024年11月に公開された株式会社noteの決算説明資料によると、noteのユーザー数(累計会員登録車数)は、816万人。公開されているコンテンツ数は4,530万件にもなります。
法人向けサービスとして、note proというサービスも提供しています。サイト作成機能や独自ドメイン、サイト分析ツールの提供など、インターネットからのブランディングや販促をサポートする機能がそろっています。
Pinterestは、画像投稿・閲覧をメインとしたサービスです。
Instagramと比較されることが多いPinterestですが、Instagramのようなユーザー同士のコミュニケーションは少なく、アイデアを検索する場として活用されています。
Pinterestの全世界の月間アクティブユーザー数(MAU)は、前年よりも11%増加した5億3,700万人。国内のPinterestのアクティブユーザー数(MAU)は随時公開されていませんが、2021年4月のプレスリリースによると、国内の月間アクティブユーザー数(MAU)は、870万人となっています。
Threads(スレッズ)
Threads(スレッズ)はMeta社が運営しているテキストコミュニケーションを主にしたSNS媒体で、2023年7月にサービス提供が開始されました。
X(旧Twitter)に対抗したサービスで、2024年10月時点で全世界のアクティブユーザー数は2億7,500万人を超えています。
国内のユーザー数は、Meta社から公表されていないものの、ニールセン デジタル株式会社が2023年11月に実施した調査によると、Threadsのユーザー数は1,100万人と推測されるそうです。
まとめ
今回ご紹介したSNS媒体は一部に過ぎません。Instagramは登場から数年で、多くのユーザーを抱える有数のSNSに成長したように、今後も新しいサービスの登場が予想できます。
それぞれのSNSには広告枠がありますので、ご自身の会社の商品やサービスの特性に合わせて最適な媒体を選択するようにいたしましょう。自社の広告をどの媒体で発信するのが効果的か知りたい企業様は、ぜひタガタメにご相談ください。