Yahoo! ディスプレイ広告の地域ターゲティングには、都道府県・市区群単位の設定ができる「地域名指定ターゲティング」の他に、より詳細なターゲティングをおこなえる「半径指定ターゲティング」があります。
本記事では、半径指定ターゲティングの概要に合わせて、半径指定ターゲティングの設定方法や注意点をそれぞれ解説します。
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目次
1.半径指定ターゲティングとは?
地域ターゲティングのひとつ「半径指定ターゲティング」は、特定の地点からの半径距離を指定することで、その半径エリアにいるユーザーや半径エリアを定期的に訪れるユーザーに対して広告を配信できる機能です。
Yahoo!ディスプレイ広告(運用型)の地域ターゲティングには、各都道府県・市区群単位で地域名を指定する「地域名ターゲティング」がありますが、半径指定ターゲティングは「特定の店舗から半径3kmをターゲティング」に設定するなど、より柔軟で詳細な地域ターゲティングをおこなうことができます。
設定の詳細は、下記表からご確認ください。
内容 | 詳細 |
設定単位 | 広告のグループ単位 |
設定方法 | ピンで指定
スポット名、住所、郵便番号、経緯度のいずれかを入力して指定 |
広告配信対象 | 指定された半径エリアにいるユーザー
その半径エリアを定期的に訪れるユーザー |
距離範囲 | 最小1km~最大80km |
入札価格調整率 | 指定したターゲティングごとに設定可能 |
他ターゲティングとの併用 | 他種別ターゲティングとの併用は「AND条件」
地域名ターゲティングとの併用は「OR条件」 |
2.半径指定ターゲティングを使用する4つのメリット
ここでは、半径指定ターゲティングを使用することで得られる4つのメリットをお伝えします。
- 地域名指定よりも詳細なターゲティングができる
- 店舗への集客強化が期待できる
- 他のターゲティングと併用ができる
- 距離に応じて入札価格に強弱をつけられる
それぞれ解説します。
1.地域名指定よりも詳細なターゲティングができる
半径指定ターゲティングは、地域名指定ターゲティングよりも絞り込んだ地域へ配信ができます。地域名指定ターゲティングは、一部の市区町村群単位までしか配信ができないため、本来意図しない不要な地域まで広告を配信してしまう可能性があります。
しかし、半径指定ターゲティングは、特定の場所からkm単位の半径でターゲットを指定できるため、不要な配信エリアを避けてより効果的な広告配信ができます。
2.店舗への集客強化が期待できる
半径指定ターゲティングは特定の距離からターゲティングができるため、集客強化も期待できます。
例えば、複数の店舗展開をしている企業が全店共通の一斉セールをする場合は、同じ広告グループで複数の地域を指定して配信します。
その他にも、地域ごとに異なるモデルルームの集客をおこなう場合は、広告グループを分けて、各地域に異なる広告を配信します。
店舗ごとに予算を分けたい場合はキャンペーンを分割し、店舗ごとの目標が明確で訴求内容を分けたい場合は広告グループを分割するようにしましょう。
3.他のターゲティングと併用ができる
半径指定ターゲティングは、デバイス、性別、年齢、オーディエンスリスト、オーディエンスカテゴリ、地域名ターゲティングなどと組合わせて使用することでより詳細なターゲティングができます。種別ターゲティングとの併用は「AND条件」、地域名ターゲティングの場合は「OR条件」となります。
例えば、ラーメン屋であれば、「ラーメン」などのキーワードで検索した方へのサーチキーワードターゲティングと半径指定ターゲティングを組み合わせることで、より精度の高いユーザーへアプローチできます。
ただし、ターゲティングを絞り過ぎてしまうと、インプレッション数が減少してしまうことがあるので、注意が必要です。
4.距離に応じて入札価格に強弱をつけられる
半径指定ターゲティングは、設定した地域ごとに入札価格が調整できるので、距離に応じて入札価格の強弱をつけることができます。
複数の地域を設定した場合、入札価格の優先順位はユーザーの位置情報に一致する地域・半径の設定から最大の入札価格調整を適用するシステムになっています。
例えば、店舗Aが東京都千代田区内にあるとすると、入札価格調整率は以下のように適用されます。
<広告グループ設定>
●店舗Aから半径10km:適用入札価格調整率+20%
●店舗Aから半径3km:適用入札価格調整率+50%
上記の場合、店舗Aから半径3km以内のターゲットには入札価格が引き上げられ、半径3kmを超えるターゲットには入札価格が下がるように調整されます。
3.半径指定ターゲティングの設定方法
ここからは、半径指定ターゲティングの設定方法を解説します。
①Yahoo!ディスプレイ広告の左側のタブから、「地域」をクリックします。
②「編集」ボタンをおしてください。
➂設定したいキャンペーンと広告グループを選び、「決定して進む」をクリックします。
④地域ターゲティング設定画面にて「地域を指定して配信」を選択します。
➄広告配信する地域を指定します。
指定方法には、下記3種類があります。
- 地図上から選択
- 地域名一覧から選択
- 検索して選択
「地図上から選択」する場合は、地図右上にある「+」で地図を拡大して、配信する地域をクリックしてピンを立てます。地域名で指定するか、または半径で指定した距離を入力後、「追加」をクリックします。
「地域名一覧から選択」する場合は、地図右下にある地域名一覧で配信する都道府県または市区群にチェックを入れます。都道府県の右にある「v」をクリックすると、配下の市区群の一覧を表示できます。
検索して選択」する場合は、入力欄に「スポット名」、「住所」、「郵便番号」、「経緯度」のいずれかを入力して虫眼鏡のアイコンを押して候補一覧から地域を選択します。距離を入力後に「追加」をクリックします。
入力が終わったら、「設定」ボタンを押してください。
なお、半径指定は100件まで設定可能です。
4.入札価格調整率の設定方法
設定した半径指定に合わせて、「入札価格調整率」の設定方法も解説します。
半径指定を設定した広告グループの「地域」タブをクリックして、設定したい入札価格調整率の項目をクリックします。「引き上げ率」、「引き下げ率」を選んで数値を入力すると、半径指定に入札価格調整率を設定できます。
半径指定ターゲティングを消去したい場合は、左側の「チェックボタン」で消去したい半径指定を選択します。「一括選択」を選び、「ターゲティング設定を消去」をクリックすることで消去できます。
5.半径指定ターゲティングの制限と注意点
半径指定ターゲティングは精度の高いターゲティングができる一方、設定するうえでの制限や注意点がいくつかあります。
ここでは、半径指定ターゲティング設定における制限と注意点を解説します。
半径指定ターゲティングの制限
半径指定ターゲティングは、以下の場所では設定および配信ができません。
- 日本国外の範囲
- 海上
海上を半径指定しても広告は配信されないので、半径距離をしっかり確認しておきましょう。
半径指定ターゲティングの注意点
半径指定ターゲティングの設定では、下記3つに注意をしましょう。
- 重複している場合の入札価格調整率
- 広告対象のユーザーを整理する
- 自動入札の最適化対象外
重複している場合の入札価格調整率
入札の価格調整率はターゲティングした地域、半径ごとに設定できますが、複数の入札価格調整率を指定した場合は、ユーザーの位置情報に一致する地域や半径の設定から最大の入札価格調整率が適用されます。
そのため、対象地域で最大の入札調整率が適用されることを想定したうえで設定をする必要があります。
広告対象のユーザーを整理する
広告を配信する対象のユーザーが地域名指定か半径指定かを整理しておきましょう。
地域ターゲティングの指定配信は、下記のように分かれています。
- 地域指定:指定した地域にいるユーザー/指定された地域に関心・関連あるユーザー
- 半径指定:指定した半径エリアにいるユーザー/その半径エリアを定期的に訪れるユーザー
使用する指定配信によってターゲットとなるユーザーが異なるので、どちらが効果的なターゲティングになりそうかを事前に決めておきましょう。
自動入札の最適化対象外
自動入札戦略を設定しているキャンペーンにおいて、半径指定ターゲティングで設定している半径距離は自動入札の最適対象外となります。
そのため、距離ごとに入札価格を調整したい場合は、手動での設定が必要となります。
まとめ
Yahoo! ディスプレイ広告の地域ターゲティングにおける、半径指定ターゲティングの概要と設定方法を解説しました。
半径指定ターゲティングを使用すれば、指定した半径エリアにいるユーザーだけでなく、半径エリアを定期的に訪れるユーザーも配信対象となるので、対象ユーザーを明確にすることでより効果的なアプローチが期待できます。
店舗型や地域性に関わるサービスを運営している方は、本記事で紹介した注意点などを参考にして、ぜひ活用してみてください。