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Google広告のデータドリブンアトリビューション(DDA)とは?

編集部
2024.12.18更新
2023.07.11初出
Google広告のデータドリブンアトリビューションとは

Googleにおけるコンバージョンへの貢献度が把握できるデータドリブンアトリビューション(DDA)について解説します。そもそもデータドリブンアトリビューションとは何か?また、利用するうえでのメリットや設定方法などもご紹介していきます。

データドリブンアトリビューションとは

データドリブンアトリビューションとは

Google広告を運用していくうえで、できるだけ効率を高めるためには、データを分析して活用することが重要です。しかし広告を複数配信している場合だと、どの広告やキーワードが成約に貢献したのかがわからなくなってしまうこともあります。そこで活用されるのがデータドリブンアトリビューションです。

データドリブンアトリビューションは、それまでに蓄積されたアクセスデータなどを活用して、どのキーワード、どのキャンペーンがコンバージョンに貢献しているのかを分析し、その貢献度を割り当ててくれる仕組みのことを指します。

Google広告では、それぞれの広告がどの程度コンバージョンに寄与したかを割り振る方法が複数あり、最後にクリックした広告のみに貢献度が割り振られるラストクリックや、均等に貢献度が割り振られる線形などがあります。その中の1つのモデルがデータドリブンです。

ただし、広告のデータをもとにして貢献度を割り当てるため、一定のクリック数やコンバージョンが発生していないと正確に貢献度を割り当てられなかったり、使用できないこともあるので注意が必要です。

「DDA」はGoogleの造語

「DDA」は一般的な用語ではなく、Google社で作られた造語です。データドリブンとは、ビジネスにおいてデータの分析結果をもとにして意思決定をおこなうこと、アトリビューションは貢献度、という意味です。キャンペーンやキーワードごとに貢献度を割り当てて、そのデータを活かして広告の効果を測定するという意味で、データドリブンアトリビューションという用語が割り当てられています。

DDAにおける貢献度の算出定義

ここで気になるのが、どのようにしてDDAの貢献度を算出しているかではないでしょうか。DDAの貢献度算出のベースにあるのは、協力ゲームの理論である「シャープレイ値」というもの。例えばある業務をこなすために複数人が関わっていて、それぞれの貢献度が異なる際に報酬をどのように分配すると公平になるかを計算する方法がシャープレイ値です。

例えばAという冷蔵庫の広告の場合。「冷蔵庫 おすすめ」「冷蔵庫 50L 比較」などと順番に調べて、最終的に「冷蔵庫 A(商品名) 口コミ」というキーワードでコンバージョンに至ったとします。このユーザーは、最初はおすすめの冷蔵庫を買おうとしていて、おすすめの商品を見たときにサイズも決めておくと便利だと気付き、50Lのサイズを購入しようと考えて「冷蔵庫 50L 比較」というキーワードで冷蔵庫を探し、特定の商品Aを購入しようと考えました。

さらにお客様の声を参考にして購入しようと考えて「冷蔵庫 A(商品名) 口コミ」というキーワードで検索して、口コミも問題なかったのでAの冷蔵庫を購入しようと決めたと考えられます。その場合、「冷蔵庫 A(商品名)  口コミ」というキーワードだけがコンバージョンに貢献しているのではなく、「冷蔵庫 おすすめ」や「冷蔵庫 50L 比較」というキーワードもコンバージョンに貢献していることになります。

こうしたデータをたくさん蓄積していき、どのキーワードがどの程度成果を上げていてどの程度コンバージョンに貢献しているかを自動で算出してくれているのがDDAです。

DDAを使用するメリット

DDAを使用するメリット

それではDDAを使うことでどのようなメリットがあるのでしょうか。メリットは次の3つです。

  1. 成果の高い広告・キーワードがわかる
  2. 複数のデバイス間での分析が可能
  3. 入札単価調整の最適化につながる

それぞれのメリットについて紹介していきます。

成果の高い広告・キーワードがわかる

先ほど冷蔵庫の広告の例を出しました。キーワードごとに貢献度がわかるということは「どのキーワードの成果が高いのか」がわかることになります。また、キャンペーンごとにも貢献度が算出されるので、広告を複数運用していく際に「どのキャンペーンの効果が高いのか」もわかります。

DDAで得た情報をもとに「効果的なキャンペーンをより強化する」、「成果の出るキーワードに予算を振り分ける」といったプロモーションが可能に。これまで以上に効率的に広告を運用していくことができるでしょう。

複数のデバイス間での分析が可能

DDAを利用することで、複数のデバイス間での分析も可能になります。スマートフォン以外にもパソコンやタブレットに広告が表示され、それぞれのデバイスごとに広告がどの程度成果を上げているのかを可視化できます。

また、どの時間帯でコンバージョンが多かったかも見ることができるので、時間帯もかけ合わせてデバイスごとに広告の効率を高めることも可能になります。

入札単価調整の最適化につながる

DDAの利用により入札単価も調整されます。貢献度を割り振ることでコンバージョン率の高いキーワードを見つけることができるでしょう。

入札単価の考え方としては「コンバージョンが得られるものには配信をおこないそうでないものには配信しない」というのが基本です。そのため、DDAを活用し成果が得られるキーワードやキャンペーンを見つけることができれば、入札単価調整の最適化にも繋がります。

DDAの注意点

DDAの注意点

自動的にデータを分析してくれて、さまざまな情報を得られるDDAですが、利用の際にはいくつかの注意点があります。ここからはDDAを利用する際の注意点をまとめていきます。

いくつかの利用条件がある

DDAを利用するには利用条件があります。DDAはこれまで得られたデータを活用してキーワードやキャンペーンの貢献度を割り当てる仕組み。つまり、広告がクリックされておりコンバージョンも発生している状態でないと、どのキーワードの貢献度が高いのかなどがわかりません。またDDAは機械学習を利用しているため、一定数のデータがないと正確に数値を出すことができません。

したがって、DDAの利用は「過去30日間においてGoogle検索で3,000回以上のクリックと300回以上のコンバージョンが必要」と定めされています。広告クリックが2,000回以下、コンバージョンが200回以下になってしまうとDDAを利用することができず、アトリビューションモデルがラストクリックに切り替わってしまうので注意しましょう。

アトリビューションモデルを変更できるのはGoogle広告のみ>

アトリビューションモデルはキーワードやキャンペーンごとに貢献度を割り当てることができ、入札単価を最適化する際に貴重な情報となりますが、アトリビューションモデルを変更できるのはGoogle広告のみです。その他ではこの設定ができないので、注意が必要です。

DDAの設定方法

DDAの設定方法

DDAの設定は次の4つの手順で完了するのでとても簡単です。

1.Google広告アカウント右上のツールアイコンをクリック

2.測定の下の「コンバージョン」をクリック

3.編集するコンバージョンアクションをクリックして、「設定を編集」をクリック

4.アトリビューションモデルの中から、データドリブンを選択し保存

DDAは機械学習によって貢献度を振り分けるという高度な技術を駆使していますが、それはGoogle内部のシステムで実施しています。広告運用者自身の設定はとても簡単で、条件さえ満たしていればすぐに利用できます。

まとめ

データドリブンアトリビューション(DDA)

この記事ではデータドリブンアトリビューション(DDA)とは一体どのようなものなのか、その仕組み、設定方法について紹介してきました。

DDAはキャンペーンやキーワードがコンバージョンにどの程度寄与したかを機械学習で算出し貢献度を振り分けてくれる仕組みで、成果を上げているキーワードやキャンペーンを可視化できます。それにより入札単価調整を最適化でき、より効率的に広告を運用していくことも。仕組みを理解して積極的に活用し、広告運用の最適化につなげていきましょう。

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