本記事では、依頼前の準備からWEBサイト制作会社の選び方、見積もり、発注までの流れを、WEB初心者の方にもわかりやすく解説します。
企業のWEBサイトは、ブランディング・集客・採用・顧客対応といった多岐にわたる重要な役割を担う「ビジネスの中心的存在」といっても過言ではありません。自社に合ったWEBサイトをスムーズに構築するには、外部のWEB制作会社への依頼がおすすめです。
しかし、「どの制作会社を選べばよいのか」「依頼前に何を準備すればいいのか」「見積もりはどのように依頼すればよいのか」といった疑問や不安を抱える方も多いのではないでしょうか。
WEBサイトの成果に満足されていますか?
- このようなお悩みを抱えていらっしゃいませんか?
- WEBサイトを制作したいが、どのように進めればよいかわからない
- WEBサイトの制作からプロモーションまでの一貫した対策ができていない
- 開設後の長期的な運用計画が立っていない状態
上記お悩みをクリエイティブ制作の専門コンサルタントが解決いたします。
目次
WEB制作会社に依頼する前に準備すべきこと
まずはじめに、WEB制作会社に依頼する前に企業側でしっかり準備を整えておくこと。これが、理想のサイトづくりを成功させる第一歩です。ここをおろそかにすると、「思っていたのと違った……」という後悔につながることもあるでしょう。
ここでは、事前準備として整理すべき3つのポイントをご紹介します。
WEBサイト制作の目的を明確にする
まず、最初におこなうべきことは「WEBサイトを通じて何を実現したいのか?」を明確にすることです。目的が曖昧なまま制作会社に依頼してしまうと、方向性のズレが生じ時間やコストが無駄になる可能性があります。
代表的な目的例として下記の4つが挙げられます。
- 新規顧客を獲得したい(お問い合わせを増やす)
- 自社のブランドイメージを確立・刷新したい
- 採用強化のために求人応募数を増やしたい
- 既存顧客との関係を強化したい(会員制機能の導入など)
具体的には、最終的な目標であるKGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)。そして、その目標達成に向けた中間的な指標であるKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)まで落とし込んで考えると、制作会社も具体的な戦略を立てやすくなります。
(例)KGI:「年間問い合わせ数を20%増加させる」
KPI:「WEBサイトからの月間問い合わせ数を20件達成する」 「特定ページの離脱率を15%以下にする」
このように、具体的な数値目標を設定することで、制作会社との共通認識が生まれます。これにより、より効果的なWEBサイト制作につながります。
納期を設定しておく
WEBサイトの公開希望日、つまり納期を具体的に制作会社に伝えることは、プロジェクトを円滑に進めるために非常に重要です。「できるだけ早く」といった曖昧な表現では、制作会社も正確なスケジュールを立てにくく、希望の時期に公開できない可能性があります。
WEBサイト制作は、ヒアリング、構成設計、デザイン案作成。そして、コーディング・CMS実装、テスト・公開といった工程を経て進行します。規模や機能によって期間は異なり、小規模サイトは約1~1.5ヵ月、中規模は約2~3ヵ月、大規模では3ヵ月以上かかることもあります。
まずは「〇年〇月〇日に公開したい」と明確に設定し、社内確認や素材準備も考慮したうえで、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。予期せぬトラブルへの対応力も高まります。
予算を決めておく
Webサイト制作費用は、サイトの規模やデザインの複雑さ、必要な機能、依頼範囲などによって大きく異なり、数十万円から数百万円以上になることもあります。そのため、制作会社に相談する前に、社内で上限予算や希望する費用帯を明確に決めておくことが重要です。
予算を決めておくことで、制作会社もその範囲内で最適な提案をしやすくなります。逆に予算が曖昧なままでは、複数の制作会社からの見積もりがバラバラになり、比較が難しくなることがあります。
WEBサイト制作費用に影響を与える主な要素には、以下のようなものが挙げられます。
- ページ数(例:5P、10P、LPのみなど)
- デザイン(オリジナルデザインか、テンプレート利用か)
- 機能要件(CMS導入、予約システム、チャットボットなど)
- スマートフォン対応(レスポンシブデザインの有無)
- SEO対策やコンテンツ制作の有無
- 運用・保守の依頼範囲
例えば、「100万円以内でどのような構成が可能ですか?」と伝えた場合。制作会社も現実的かつ最適な提案をしやすくなります。
【予算別の制作例】
費用帯 | 制作内容の例 |
30?50万円 | シンプルなLPやテンプレート活用型サイト |
80?150万円 | 中小企業向けコーポレートサイト(5~10ページ構成) |
200万円以上 | フルオリジナルデザイン+CMS+機能開発を含む大型サイト |
WEBサイトの成果に満足されていますか?
- このようなお悩みを抱えていらっしゃいませんか?
- WEBサイトを制作したいが、どのように進めればよいかわからない
- WEBサイトの制作からプロモーションまでの一貫した対策ができていない
- 開設後の長期的な運用計画が立っていない状態
上記お悩みをクリエイティブ制作の専門コンサルタントが解決いたします。
ホームページ制作会社を選ぶポイント
さて、WEBサイト制作を成功に導くためには「どの制作会社に依頼するか」がとても重要です。料金の安さだけで選んでしまうと、品質に不満が残ったり納期や対応面でトラブルが発生するリスクもあります。
ここでは、後悔しないために知っておきたい「信頼できる制作会社の見極め方」を4つご紹介します。
制作実績や成功事例があるか
まず制作会社を選ぶ際には、必ず過去の制作実績や導入事例をしっかり確認しましょう。
特に以下のようなポイントをチェックするのがおすすめです。
- 自社と同業種・同規模の事例があるか
- デザインや導線設計が自社のイメージに合っているか
- 制作後の成果(問い合わせ数UPなど)も記載されているか
過去の成功事例を見ることで、「この制作会社に依頼したら、うちの課題も解決できそうか?」という具体的なイメージが湧きやすくなります。
また、実績が豊富な会社は多様な業界の要望に応えてきた経験があり、トラブル対応にも柔軟に対応できる可能性が高いです。
求めている技術や知識を持っているか
次に、WEB制作会社にはそれぞれ得意分野や強みがあります。
- WordPressなどのCMS構築に強い
- ECサイトや予約システムに詳しい
- SEO対策・WEBマーケティングが得意
- 多言語・アクセシビリティ対応が可能 etc
まずは、依頼するサイトに必要なスキルや知識を持っているかを確認しましょう。
また、最近ではサーバー構築・セキュリティ対策・運用保守まで一括対応できる「ワンストップ型」の制作会社も増えています。
制作後の更新やメンテナンスも含めて依頼したい場合。こうした総合力のある会社を選ぶと安心です。公式サイトの「サービス内容」や「よくある質問」なども見落とさず確認しておきましょう。
コミュニケーションの相性がよいか
実は、制作会社選びで見落としがちなのが相性です。スキルや実績があっても、コミュニケーションがうまくいかないと、理想のサイトにはなかなか近づけません。
WEB制作は数週間?数ヵ月にわたる共同作業です。そのため、信頼関係が築けるかどうかは以下のような点で判断しましょう。
- 返信が早く丁寧か
- 専門用語を使わず、わかりやすく説明してくれるか
- こちらの要望にしっかり耳を傾けてくれるか
- 初回のZoom打ち合わせなどで、誠実さや柔軟性を感じられるか
まず、対応が丁寧で誠実な制作会社は、トラブルが起きたときにも迅速かつ的確にサポートしてくれる傾向があります。
BtoBの制作において、プロジェクトの成否は「担当者の対応力」で決まることも多く、対応品質に言及するのは重要な評価軸です。
見積もりは複数の会社に依頼する
続いて制作費の見積もりは、最低でも2~3社に依頼するのが鉄則です。同じような構成でも、制作会社によって価格・納期・提案内容が大きく異なる場合があります。
複数見積もりを取ることで、以下のようなメリットがあります。
- 相場感がわかる
- 提案内容や企画力を比較できる
- 金額の根拠や費用内訳の透明性がわかる
見積もり依頼の際は、目的・希望ページ数・納期・予算感などを統一したフォーマットで伝えると、比較がしやすくなります。
ただし、極端に安い見積もりには注意が必要です。対応範囲が狭かったり、納品後のサポートがなかったりと、あとで追加費用が発生するリスクもあります。
価格だけで判断せず、提案内容・品質・サポート体制を含めて総合的に判断しましょう。
ホームページ制作の依頼・発注までの主な流れ
WEBサイト制作を成功させるには、制作会社へ正式に依頼して発注するまでのプロセスを丁寧に進めることが重要です。事前準備の段階で情報が整理されているほど、完成後の満足度が高くなり、無駄な修正やトラブルも避けやすくなります。
ここでは、ホームページ制作の依頼から発注までの6つのステップをわかりやすくご紹介します。
1.プロジェクトの企画・チームの立ち上げ
まずは自社内で、WEBサイト制作のプロジェクト体制を整えることから始めましょう。目的の明確化と、関係者の足並みを揃えることがスムーズな進行の第一歩です。
主に以下のようなタスクを整理しておきます。
- サイト制作の目的(例:新規顧客獲得、採用強化など)
- 社内の関係部署(広報、営業、ITなど)との連携体制
- プロジェクトメンバーの選定(決裁権者、実務担当者など)
この段階で方向性が曖昧なままだと、後々「要件のズレ」や「確認の遅れ」が発生し、スケジュールや品質に影響を及ぼすことがあります。
2.RFP(提案依頼書)の作成
RFP(Request For Proposal)=提案依頼書は、WEB制作会社に見積もりや提案を依頼するための資料です。「自社が何を求めているのか」を明文化し、制作会社に正しく伝える役割を担います。
【RFPに含めるべき主な内容】
- サイトの目的と背景
- ターゲットユーザー
- 必要なページ構成や機能(例:お問い合わせフォーム、ブログ機能など)
- デザインのイメージや参考サイト
- 予算感と納期の希望
- 提案してほしい内容・重視するポイント
RFPを丁寧に作ることで提案の質が上がり、見積もりの精度も高まります。
依頼内容と予算決定
RFPをもとに、社内で制作範囲・予算・優先事項を明確に決定します。曖昧な状態のまま見積もりを依頼すると、各社の提案にばらつきが出て比較が難しくなってしまいます。
【整理しておくべきポイント】
- どこまでを制作会社に依頼するか(デザインのみ?構築も?運用も?)
- 必須要件と希望要件の整理(Must/Want)
- 想定している予算の上限
- 制作後の運用体制(自社か、外注か)
予算が限られている場合は、優先度の高い機能から段階的に導入する方法を制作会社に相談するのも1つの手です。
制作会社への見積もり・提案を依頼
準備が整ったら、複数のWEBサイト制作会社に対し、見積もりと提案の依頼をおこないましょう。このとき、同じRFPをもとに各社へ依頼することで、条件を揃えて比較できます。
依頼時のポイント
- 同じRFPをもとに各社へ依頼し、条件をそろえる
- 提案の締切日やフォーマットを指定することで比較しやすくする
- 実績・専門性・サポート体制なども含めて提案を求める
この段階で2~3社以上の見積もりを取るのが理想的です。価格だけでなく、提案内容の深さや誠実さもチェックしましょう。
スケジュールと納期の照らし合わせ
見積もりと提案内容が出そろったら、各社のスケジュールと納期が自社の希望と合っているかを確認します。
- 提案されたスケジュールは現実的か?
- 自社内の確認フローに対応できるか?
- 急ぎの場合、短納期対応は可能か?
納期が合わない場合や途中での遅延が発生すると、公開スケジュールに影響が出る可能性があるため要注意です。柔軟な対応ができるかどうかも判断基準になります。
依頼会社を選定して発注
最後に、比較検討したうえで最も信頼できる制作会社を選定し、正式に発注します。
発注前には以下の項目を最終確認しましょう。
- 提案内容・費用・納期の最終確認
- 制作範囲(どこまでが対応範囲か)の明確化
- 保守・更新・運用のサポート内容
- 契約書の内容(著作権、納品形式、追加費用の有無)
ここまでの流れをしっかり踏めば、トラブルを未然に防ぎ、スムーズなWEBサイト制作が可能になります。
WEBサイトの成果に満足されていますか?
- このようなお悩みを抱えていらっしゃいませんか?
- WEBサイトを制作したいが、どのように進めればよいかわからない
- WEBサイトの制作からプロモーションまでの一貫した対策ができていない
- 開設後の長期的な運用計画が立っていない状態
上記お悩みをクリエイティブ制作の専門コンサルタントが解決いたします。
まとめ|目的に合ったWEB制作を進めるために大切なこと
WEBサイトは、今や企業活動に欠かせない存在となっています。新しい顧客との接点をつくり、ブランドの魅力を伝え、採用や問い合わせにもつながるなど、さまざまな役割を担います。
だからこそ、WEBサイトを制作する際には、自社の目的に合った進め方と、信頼できるパートナー選びがとても重要になります。
外部のWEB制作会社に依頼する前に、まずは「どんなサイトをつくりたいのか」「誰に向けて発信したいのか」「どれくらいの予算・スケジュールで考えているか」など、基本的な方針をしっかり整理しておくことが、プロジェクト成功の第一歩です。
制作会社を選ぶときは、実績や専門分野だけでなく、担当者の対応ややり取りのしやすさといった「相性」も大切な判断基準になります。安心して相談できるか、細かな要望にも柔軟に対応してくれるかなどの視点も忘れずに持っておきましょう。
また、企画や見積もり、スケジュール調整など、正式な発注までの流れを一つひとつ丁寧に進めることで、制作途中のトラブルや認識のズレを防ぎ、理想に近いWEBサイトへと近づけることができます。