本記事では、Googleタグマネージャー(GTM)を活用し、Microsoft広告のタグを設定する方法をわかりやすく解説します。
Microsoft広告を効果的に活用するためには、正確かつ柔軟なタグ管理が欠かせません。しかし、タグ管理の煩雑さや設定ミスにより、表示速度の低下などのトラブルに悩む方も多いのではないでしょうか。
しかし、GTMを導入することでプログラミングの専門知識がなくとも、管理画面上での直感的な操作でタグ設定を効率化できます。本記事を参考に、マーケティング施策の精度の向上にお役立てください。
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目次
GTMを使ったMicrosoft広告のタグ管理のメリット
GTMを使ってMicrosoft広告のタグを管理するメリットは以下のとおりです。
- タグ管理の一元化
- WEBサイトの表示速度の向上
- 設定ミスによるリスクの軽減
- マーケティング施策の柔軟性向上
- タグ設定の効率化による人的コスト削減
では、それぞれ下記で解説します。
タグ管理の一元化
まずGTMを使用することで、Microsoft広告のUETタグやコンバージョンタグだけでなく、GoogleアナリティクスやGoogle広告など、他のさまざまなタグも一元管理が可能です。
これにより、複数のタグを個別に管理する手間が省けます。そして、管理工数を大幅に削減できます。さらに、タグの追加・編集・削除もGTMの管理画面から簡単におこなえます。そのため、タグ管理が効率的になります。
WEBサイトの表示速度の向上
次にGTMを使用しない場合。タグをWEBサイトのHTMLに直接埋め込む必要があります。タグの数が増えると、HTMLが複雑になりWEBサイトの表示速度が低下する可能性があります。
GTMを使用するとタグをGTMコンテナに集約し非同期で読み込むことができます。そのため、WEBサイトの表示速度への影響を最小限に抑えることができます。
設定ミスによるリスクの軽減
続いてGTMには、タグの設定を公開前に確認できるプレビュー機能。そして、設定変更履歴を管理できるバージョン管理機能があります。
これらの機能により、設定ミスによるデータの損失やWEBサイトの不具合を防ぐことができます。
マーケティング施策の柔軟性向上
そしてGTMでは、タグの発火条件を細かく設定できます。例えば、特定のページでのみタグを発火させたり、特定の行動があった場合にのみタグを発火させることができます。
これにより、さまざまなマーケティング施策に柔軟に対応できます。
タグ設定の効率化による人的コスト削減
最後にGTMを利用することで、タグの追加、編集、削除が容易になります。
WEBサイトのHTMLを直接編集する必要がなくなります。そのため、専門的な知識を持ったエンジニアに依頼する必要がなくなり、人的コストの削減につながります。
Microsoft広告のタグは2種類
Microsoft広告では、下記の2種類のタグを使用します。
- UETタグ
- カスタムイベントタグ
それぞれの役割と設定方法を理解し、効果的な広告運用につなげましょう。
UET タグ
まずUETタグは、Microsoft広告のトラッキングの根幹を担うタグです。このタグをWEBサイトに設置することで、訪問者の行動データを収集し、広告の効果測定やリマーケティングに活用できます。
UETタグの主な役割は下記のとおりです。
- コンバージョン計測
- リマーケティング
- ユーザー行動の分析
- オーディエンスの作成
UETタグはWEBサイト訪問者の行動を包括的にとらえ、広告効果の最大化とサイト改善を支援します。具体的には、商品購入や資料請求などの目標達成の計測・過去訪問者への再アプローチ。他にはサイト内でのユーザー行動分析・特定のユーザー層への広告配信を可能にします。
これらの機能を活用することで、広告キャンペーンの最適化、顧客体験の向上。そして、マーケティング戦略の精度向上が期待できます。
カスタムイベントタグ
次にカスタムイベントタグは、特定のユーザー行動を計測するためのタグです。例えば、特定ページの閲覧、ボタンのクリック、動画の再生などを計測できます。
カスタムイベントタグの主な役割は以下のとおりです。
- 特定のユーザー行動の計測
- リマーケティングリストの作成
- 広告効果の最適化
カスタムイベントタグはWEBサイト訪問者の特定の行動を詳細に追跡し、広告戦略の精度を高めるために不可欠です。具体的には、コンバージョンに至るまでの詳細なユーザー行動を把握し、顧客体験の向上に役立てます。特定の行動を起こしたユーザーを対象としたリマーケティングリストを作成することで、より効果的な広告配信を実現します。
詳細なユーザー行動データをもとに、広告のターゲティングやクリエイティブを最適化し、広告費用対効果を高めます。これらの機能を活用することで、広告キャンペーンの最適化や顧客体験の向上そしてマーケティング戦略の精度向上が期待できます。
UFTについてはこちらを参考にしてください。
参照:UET とは何ですか? どのように役立つのですか? – Microsoft Advertising –
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dUETタグの設定方法
UETタグは、Microsoft広告の効果測定やリマーケティングに不可欠なタグです。このタグをWEBサイトに設置することで、訪問者の行動データを収集し広告の効果を最大限に引き出すことができます。ここでは、UETタグの設定方法を解説します。
UETタグの設定は、Microsoft広告の管理画面とGoogleタグマネージャー(GTM)の両方でおこないます。
タグを作成する
GTMでMicrosoft広告のUETタグを設定する手順は、以下のとおりです。
1.まずMicrosoft広告の管理画面にログインします。次に「コンバージョン」→「UETタグ」を選択。そのあと「UETタグを作成」をクリックし、タグの名前を入力します。
3.続いて「Microsoft Clarityを有効にする」にチェックを入れます。これにより、ヒートマップやユーザーの閲覧行動を記録する機能が利用できるようになります。
4.「自分でタグをインストールする」を選択し、「次へ」をクリックします。
5.最後に、表示されたUETタグのIDをコピーて「完了」をクリックしてください。これで、UETタグの作成は完了です。
タグをGTMに設定する
UETタグをGTMに設定する手順は、以下のとおりです。
1.まずGTMの管理画面にログインし、「タグ」→「新規」をクリックします。
2.次にタグの名前を入力し、「タグの設定」をクリックします。
3.続いて、タグタイプから「Microsoft Advertisingユニバーサルイベントトラッキング」を選択します。
4.「UETタグID」の欄に、先ほどコピーしたUETタグIDを貼り付けます。
5.トリガーを設定します。全ページでタグを配信する場合は、「All Pages」を選択します。
6.最後に「保存」をクリックします。
GTMのプレビューモードでタグが正しく動作するか確認し、問題がなければ変更を公開します。
カスタムイベントタグの設定方法
カスタムイベントタグは、特定のユーザー行動を詳細に計測し広告効果を最大化するための重要なツールです。コンバージョンに至るまでのユーザー行動を把握し、リマーケティングリストの作成や広告効果の最適化に役立てることができます。
ここでは、カスタムイベントタグの設定方法を解説します。
コンバージョン目標を作成する
URLの指定のみでコンバージョントラッキングをおこなう場合。Microsoft広告の管理画面で設定できます。
1.まずMicrosoft広告の管理画面で、コンバージョン目標を選択します。
2.次に作成をクリックして「WEBサイト」を選択し、「次へ」をクリックします。
3.続いて、目標カテゴリを選択します。目標の種類は「リンク先URL」をクリック。選択できたら「次へ」をクリックします。
4.目標設定の名前・リンク先URLのURL・収益をそれぞれ入力します。カウントで「一意」を選択し、「次へ」をクリック。
5.【UETタグを複数発行している場合】UETタグを選択。「UETタグ」はすでにGTMで埋めているため、「この UET タグは WEBサイトにインストールされていますか?」の部分で、「はい」を選択後「保存して次へ」をクリックしてください。
6.最後にすべて完了しました。と表示された画面で作成終了です。
カスタムイベントタグをGTMに設定する
コンバージョンを計測するためにはカスタムイベントタグをGTMに設定し、設定内容を管理画面上に反映する必要があります。
手順は以下のとおりです。
- 「UETQ variable ID」は「uetq」のまま
- 「Track type」は「Custom conversion」を選択
- 「Define your own event action」は計測したいイベントのアクション名を記載
その他の箇所は任意で入力します。トリガーはコンバージョン対象となるトリガーを設定してください。「Define your own event action」「Event category」「Event label」は英字のみで、日本語不可のため注意が必要です。
タグ発火の確認方法
さて、GTMでタグを公開したあとは、正常に発火しているかを確認しましょう。
Microsoft広告では、ブラウザ拡張機能「UET Tag Helper」を使用することで、UETタグが発火しているかをチェックできます。
手順は以下のとおりです。
- Chromeウェブストアから「UET Tag Helper」をインストールする
- Chromeブラウザ右上の拡張機能アイコンをクリックし「Microsoft UET Tag Helper」を有効にする
- Microsoft広告の管理画面で、テストしたいコンバージョン目標のトラッキングステータスにカーソルを合わせ「この目標をテストする」をクリックする
- 「Landing page URL」に対象ページのURLを入力し「Start test」ボタンを押す
- 4.で入力した対象ページにアクセスし、画面右下に表示される「View Report」をクリックする
最後に「Conversion found」と表示されていれば、コンバージョンが正常に計測されています。
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まとめ
本記事では、GTMを使用してMicrosoft広告のタグを効率的に設定する方法を解説しました。
GTMを利用することで、Microsoft広告のタグ設定やコンバージョン計測、リマーケティングリストの作成が容易になります。また、タグ管理の一元化やWEBサイトの表示速度の向上、設定ミスによるリスクの軽減など、多くのメリットが得られます。
UETタグは、WEBサイト全体の訪問者の行動を的確にとらえ、広告効果の最大化とサイト改善に役立ちます。カスタムイベントタグは、特定のユーザー行動を詳細に追跡し、広告戦略の精度を高めるために不可欠です。
また、タグが正しく設定され意図したとおりに動作しているかを確認するために、GTMのプレビューモードやMicrosoft UET Tag Helperなどのツールを活用することが重要です。
本記事を参考にGTMを活用してMicrosoft広告の効果を最大限に引き上げ、より精度の高いマーケティング施策と広告運用にお役立てください。