GA4(Google Analytics 4)を使っていると、探索のディメンションなどで「新規/既存」という項目が出てきます。これらの定義やリピーターとの違いがイマイチよくわかっていない、という方も多いのではないでしょうか。
「新規はサイトを初めて訪れたユーザーで、既存はサイトを2回以上訪れたユーザー 」という誤った解釈をしている方も多いかもしれません。「新規/既存」の概念を正しく理解することで、より正確なサイト分析が可能になります。
そこでこの記事では、GA4における「新規/既存」の定義や違いについて、初心者の方にもわかりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。
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GA4におけるユーザーの定義
Google公式ヘルプページでは、「GA4におけるユーザーの定義」は次のように説明されています。
画像引用元:[GA4] 維持率の概要レポート – アナリティクス ヘルプ
GA4では精度の高いユーザー識別が可能です。GA4は「ユーザーID」「デバイスID」「Google非認証」など複数の識別情報を活用し、同一人物の行動をより正確に認識できるようになっています。
例えば、Aさんが自宅のパソコンからログインしてサイトを訪問し、そのあとスマートフォンからもログインして再訪問するとします。この場合、GA4はAさんが同じアカウントでログインしているため、パソコンとスマ-トフォンを識別して、より正確にユーザーやデバイスの間の行動を認識することが可能です。
一方で、2023年6月30日でサービスが終了した「UA(ユニバーサルアナリティクス)」のユーザー定義を確認してみましょう。
画像引用元:ユーザー: 定義 ‐ アナリティクスヘルプ
UAでは、主に「クライアントID」というデバイスごとに固有の識別子を用いてユーザーを識別しています。
これは、ブラウザやデバイスごとに割り当てられるため、同じユーザーが異なるデバイスやブラウザからアクセスすると「別のユーザー」としてカウントされることがあります。
上記を踏まえたうえで、あらためてGA4の「新規/既存」の定義をそれぞれ説明します。
GA4における「新規/既存」とは
GA4では、ユーザーを「新規」と「既存、またはリピーター」に分類してトラッキングします。この機能により、訪問者が初めてサイトを訪問するユーザーなのか、あるいは再訪のユーザーなのかを判別できます。
サイトへの関心度やリピーターの割合を分析するに役立つため、ここではより詳しくGA4の「新規ユーザー/既存」について解説します。
新規
GA4の「新規」とは、過去7日間に初めてサイトやアプリを開いたユーザーを指します。新規ユーザーと判別するためには、ブラウザやデバイスに設定される識別子がGA4にとって新しいかどうかが基準になります。
この識別子には、デバイスごとのクッキーやユーザーID(もし設定されている場合)が使用され、これが新しいと認識されるとGA4はそのユーザーを「新規」としてカウントします。
例えば、ユーザーが初めてあるECサイトを訪れたとしましょう。GA4はそのデバイスの識別子を確認し、記録がない場合は「新規ユーザー」として扱います。
これにより、サイトがどれほど新しい顧客を集客できているかがわかるため、キャンペーンや広告の効果を確認するのに最適です。
既存
「既存」とは、7日以上前に初めてサイトやアプリを開いたユーザーを指します。「リピーター」は過去にサイトやアプリを開いたことのあるユーザーを指します。「既存」を「リピーター」と間違えがちですが、厳密には違います。
GA4は過去のアクセス履歴を参照し、7日以上前にサイトやアプリを開いたデバイスIDやユーザーIDを持つユーザーが再訪した場合、「既存」として認識します。このため、特定のユーザーがサイトに戻ってきているかを追跡できるようになっています。
既存を把握することで、顧客の関心度や満足度の分析が可能です。既存の割合が高い場合、リピーターの多いサービスや商品を提供できている可能性が高く、ブランド価値を測る指標として活用されます。
まとめ
GA4における「新規/既存」のデータは、サイトやアプリのパフォーマンスを評価するうえで非常に重要です。
新規の増加は新規顧客の獲得状況を示し、既存の割合はリピーターの行動や商品やブランドの価値を把握するための手がかりになります。
このように、GA4の「新規/既存」の分析を通じて、より適切なマーケティング施策やサイト改善に役立てましょう。