自社サイトを訪問したユーザーを追跡して再訪問を促す手法にリマーケティングがあります。リマーケティングは高いコンバージョン率が見込める一方、限られたユーザー数で成果を求められるため、いずれ頭打ちになるリスクもあります。
そこでおすすめしたいマーケティング手法が「類似ターゲティング」です。本記事では、類似ターゲティングの特徴から媒体ごとの設定方法、注意点などを解説します。
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目次
類似ターゲティングとは
類似ターゲティングとは、自社サイトを訪問したユーザーと同じような行動履歴のあるユーザーに広告を配信するターゲティング手法です。
類似ターゲティングを活用すれば、商品やサービスに興味を持ってくれそうなユーザーに情報を届けられるため、新規ユーザーの獲得が見込めます。
類似ユーザーとは
類似ユーザーとは、自社サイトに訪れたことがあるユーザーと属性が似ている新規ユーザーを指します。マーケティングにおける属性とは、ユーザーの基本情報や購買履歴、興味関心などの調査対象者の特性データです。
類似ターゲティングの仕組み
類似ターゲティングは、類似ユーザーのデータリストから新規ユーザーを獲得する仕組みです。この仕組みを利用すれば自社サイトに興味のないユーザーへの配信を減らせるため、コスト削減やコンバージョン率のさらなる向上が期待できます。
類似ターゲティングを使用するメリット
類似ターゲティングを使用するメリットは3つあります。
- 成果につながりやすい
- 設定が容易である
- 新規ユーザーの獲得につながる
それぞれ解説します。
成果につながりやすい
一つ目は、成果につながりやすいことです。類似ターゲティングは自社の商品やサービスに興味関心を持ってくれそうなユーザーに広告を出稿できます。そのため、不特定多数のユーザーに広告出稿するよりもコンバージョンの獲得率が高くなります。
設定が容易である
二つ目は、設定が容易なことです。類似ターゲティングはどの媒体も設定が容易なので、広告出稿初心者でもすぐに利用できるでしょう。
新規ユーザーの獲得につながる
三つ目は、新規ユーザーの獲得につながることです。類似ターゲティングは自社サイトに興味関心を持ってくれそうなユーザーに広告を配信できます。これにより、効率的かつ効果的なコンバージョンが見込めます。
類似ターゲティングを使用するデメリット
類似ターゲティングを使用するデメリットは2つあります。
- 対象ユーザーが少ないと利用が困難である
- 運用成果は対象ユーザーの質に依存する
それぞれの詳細を見ていきましょう。
対象ユーザーが少ないと利用が困難である
一つ目は、対象ユーザーが少ないと利用が困難なことです。類似ターゲティングは、自社サイトに訪問したユーザーやアプリユーザーのデータリストを基に作成されます。
そのため、データリストが不十分だと本来の効果を発揮できません。類似ターゲティングは、データリストが十分蓄積されてから活用するようにしましょう。
運用成果は対象ユーザーの質に依存する
二つ目は、運用成果は対象ユーザーの質に依存することです。
例えば、自社商品やサービスに興味を持たないユーザーのデータを集めて類似ターゲティングを実施してもユーザーは興味関心を示さず、余計なコストだけが発生してしまいます。そのため、類似ターゲティングの基となるデータリストを質の高いものにすることが重要です。
媒体別の類似オーディエンスリスト名称と設定手順
類似ターゲティングに利用するオーディエンスリストの名称や設定手順は各媒体で異なります。それぞれのオーディエンスリストの作成方法とターゲティング設定の手順を解説します。
Google広告は2023年8月のアップデートで広告グループとキャンペーンから「類似セグメント」の利用を廃止しました。
類似セグメントの代替として利用されているのが以下の3つの機能です。
Google広告はキャンペーンに応じたターゲティングが提供されているので、上記より目的に合わせた機能を利用しましょう。
Yahoo!JAPAN
Yahoo!広告の類似オーディエンスリスト「類似ユーザー」は、Yahoo!広告ディスプレイ広告(YDA)で設定可能です。
管理画面の右側にある「ツール」から「オーディエンスリスト」を開きます。
オーディエンスリスト画面で「オーディエンスリストを作成」から「類似ユーザー」をクリックします。
下記3つの項目を入力、選択します。
- オーディエンスリスト名
- 基にするオーディエンスリスト
- 類似ユーザーの拡張範囲
「類似ユーザーの拡張範囲」とは、類似度をどこまで広げるか指定できる項目です。数値が大きくなるほど配信範囲が広がり、類似度は低くなります。
すべての項目を入力、選択したら「作成」をクリックして設定完了です。
なお、Yahoo!広告ディスプレイ広告の類似ユーザーは、基となるオーディエンスリストのユーザー数が過去28日間で100人を超えた場合に蓄積されます。類似ターゲティングを利用する際は、事前にこの基準を満たしているか確認しましょう。
Meta
Meta広告の類似オーディエンスリスト「類似オーディエンス」は、広告アカウント画面から作成します。
広告アカウント画面左側の「オーディエンス」から「オーディエンス」を選択します。
「類似オーディエンスを作成」をクリックします。
対象のターゲットユーザーを設定します。
以下3つの項目を選択しましょう。
- 類似オーディエンスソース
- ターゲット地域
- オーディエンスサイズ
「類似オーディエンスソース」では、基となるオーディエンスリストを選びます。
「ターゲット地域」は特定の国や州、日本では都道府県や市町村単位で配信地域の選択が可能です。「オーディエンスサイズ」はユーザーの類似している度合いを指定します。類似オーディエンスの数値が小さいほど類似度が高く、数値が大きいほど配信範囲が広がります。
また、Meta広告では一度に複数個の類似オーディエンス作成が可能です。類似オーディエンス作成画面の「オーディエンスサイズを選択」で、項目名の下にある数値(類似オーディエンスの数)を変更しましょう。
上記のように類似オーディエンスの数を3にすると、配信範囲の異なる3種類のリストが作成できます。すべての項目を設定したら「オーディエンスを作成」をクリックして完了です。
LINE
LINE広告の類似オーディエンスリスト「類似オーディエンス」はLINEの広告画面から設定可能です。
広告アカウント画面の「MENU」から「オーディエンス」を開きます。オーディエンス一覧画面から「オーディエンス作成」を選択して、「類似オーディエンス」をクリックします。
類似オーディエンス作成画面で、以下の基本情報を選択しましょう。
- オーディエンスソース
- オーディエンスサイズ
「オーディエンスソース」で「該当するオーディエンスソースがありません」と表示された場合はオーディエンスのサイズが不足している状態のため、データを追加してください。
「オーディエンスサイズ」は自動または手動の設定ができます。意図したリストを作成したい方は手動に設定しましょう。最後に「保存」をクリックして完了です。
X(旧Twitter)
X(旧Twitter)広告の類似オーディエンスリスト「最適化ターゲティング」は、X(旧Twitter)の広告アカウントで広告グループから設定します。
広告マネージャーの「キャンペーン」メニューから「キャンペーンを作成」を選択してください。キャンペーン目的一覧から目標に当てはまる広告キャンペーン目的を選びましょう。
なお、初期設定でキャンペーンを設定する場合は、下記項目を入力する必要があります。
- キャンペーン名
- お支払い方法
- 広告キャンペーンのご利用金額の上限(オプション)
「次」をクリックすると「広告グループの詳細」に移動するので、「ターゲティング戦略」を選択しましょう。
「ターゲティングを最適化」をオンにして設定完了です。
類似ターゲティングを使用する際の注意点
類似ターゲティングを使用する際の注意点は下記3つです。
- ユーザー類似度の調整が必要
- 入札価格の調整が必要
- YDA(旧YDN)では除外リストの設定が必要
それぞれ解説します。
ユーザー類似度の調整が必要
一つ目は、ユーザー類似度の調整が必要ということです。類似度を上げるとコンバージョン率は向上しますが、新規ユーザーの獲得が難しくなります。
一方、類似度を下げて配信範囲を広げると多くのユーザーに広告を配信できますが、広告がスルーされる可能性があります。
そのため、目的に応じて適宜類似度をカスタマイズすることが重要なポイントです。
入札価格の調整が必要
二つ目は、入札価格の調整が必要ということです。
入札価格を上げるとクリック率が増加しますが、クリック単価も増加します。クリックされても成果につながらなければ損失となるため、戦略や目標に合わせて入札価格を調整していきましょう。
判断が難しい場合は、広告運用代行サービスの利用を検討してみてください。
YDA(旧YDN)では除外リストの設定が必要
三つ目は、YDA(旧YDN)では除外リストの設定が必要ということです。YDAは類似ユーザーリストにサイト訪問者も含まれます。
状況に応じて除外リストを作成しておきましょう。
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まとめ
類似ターゲティングの特徴や設定方法、注意点などを解説しました。類似ターゲティングは使い方次第で新規ユーザー獲得につながる便利な機能です。
媒体ごとに同様の機能が用意されているので、本記事の内容を参考に最適なツールを選んでみてください。